紳士たるもの、指先にまでぬかりなきよう
コートのポケットに手を入れたまま、肩をすぼめて歩く。ジェームス・ディーンよろしく、それはそれでかっこいいのですが、ちゃんとグローブを着ける習慣も、大人としては身につけたいものです。
狙い目はやはりレザー。上質かつ適度な重厚感は、チェスターコートやトレンチといった、クラシックなコートと相性抜群です。もちろん、分厚いレザーではなく、シープやペッカリーといった、薄手で伸縮性があるものがベスト。柔らかな着け心地を楽しめるのはもちろん、建物内に入った時にはサッとコートのポケットなどに挿せるのも魅力です。チェスターコートの胸ポケットに挿せば、チーフのようにコーデのアクセントとなってくれますしね。となれば、普段は脇役のグローブも、色を効かせたセレクトを楽しめます。
ちなみに、冬に使うアイテムといえども、グローブ内では意外に手汗をかいているもの。革の傷み軽減や型くずれ防止のためにも、レザーシューズと同様に2双以上のグローブをローテーションして使うのがオススメです。
DENTS デンツ
大人グローブといえば、やっぱりココでしょう
1777年にイギリスのウースターで創業。上質な素材と優れたカッティングがもたらす快適なフィット感は、まるで身につけていないように思えることから=シークレットフィットと称されています。右は極上に柔らかなシープ。ライニングはシルクです。左はヘリテージコレクションからリリースされたペッカリー。こちらのライニングはカシミアニット。いうまでもありませんが、どちらも上質なクラシックスーツに好相性です。
CARIDEI カリディ
さりげない素材感やステッチの遊びがうれしい
1860年にイタリアはナポリで創業。現在でもグローブ専業ブランドとして歴史を紡ぐナポリ屈指の老舗で、有名ブランドのOEMも手がけています。こちらはスムースレザーとスエードを組み合わせたモデル。ステッチやパイピングに差し色を効かせる遊び心が、ナポリらしいですね。
MEROLA メローラ
ラグジュアリーにして、実は実用的なんです
創業は1870年のイタリア・ナポリ。自社ファクトリーで作られる上質なグローブは、映画『ローマの休日』で着用されたことでも有名。ちなみに、ネクタイも好評を得ています。カラーステッチをアクセントに効かせたこちらは、シボ入りのカーフを採用。ライニングはカシミアニットで、なんとスマホ操作可能です。
HESTRA ヘストラ
極薄ペッカリーは、まるで第2の皮膚のごとし
スウェーデン北部の街へストラで1936年に創業。元々、林業労働者向けのグローブ製作からスタートし、今ではウィンタースポーツ、そしてファッション向けと幅広く支持されています。こちらはドライビンググローブ。しっとりと肌に馴染むペッカリー製で、指にはベンチレーションのためのパンチングが。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Model : Isao Takahashi(FORZAR)
Text:Masafumi Yasuoka
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