FORZA STYLE 編集長 兼 ファッションディレクター
尊敬する人は、ロロ・ピアーナの元会長セルジオ・ロロ・ピアーナさん、ピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさん、トッズの会長ディエゴ・デッラ・ヴァッレさん、格闘家のブルース・リーさん、初代タイガーマスクの佐山サトルさん。 スポーティでエレガントなイタリアンスタイルを愛し、趣味はクルーズ(船旅)と日焼けとカラオケ。お酒をある一定以上飲み過ぎると、なぜだか一人感無量状態になって男泣きする小誌編集長。1973年、東京生まれ。
今回のコーディネイトは自分の中での実験です。普段はある種、昔から続く正統的な流れを汲むスーツスタイル。でも、その制約なり、ルールなりを完全に取り払ったらどうなるのか? まあ、言ってみれば休日のカジュアルは何でもありの世界。
こう言い切っちゃうと怒られそうですが、核戦争によって文明と人々との秩序が失われ、争いが繰り返される最終戦争後が舞台の今。着たいものを自由に着てみたら、それはそれでエロい扉が開けるかもしれない。人々を救えるかもしれない!! だから、今回のコーディネイトは僕にとってはチャレンジしなければいけないんです!(ノリシゲさんではないですが、妄想が爆発しております)
アイテム
Tシャツ/ナイキ
ショーツ/ブルネロ クチネリ
サングラス/オークリー
バッグ/グッチ
時計/エドックス
スニーカー/ナイキ
(すべて干場私物)
もうすっかり秋ですね。というより、もうすぐ冬ですよね……。長い残暑のせいで、いつまでも夏が続くような気がしていたのに、ここ最近めっきり寒くなってしまって、このコーデも季節外れのご紹介になってしまって すみません。
今回のスタイルは、そんな過ぎ去ってしまった夏に よくしていた格好です。ほとんど毎日仕事だったせいもあって、休日はもっぱらこんな感じ。だって、楽なんですもん。あれだけ暑かったのに、連日スーツ生活をしていれば、フツーはこうなりますよね(苦笑)。
で、肝心のエロスはどこかって? すみません! おそらく、このコーディネイトから周りにエロスは伝わらないと思います。ただね、自分が抜群に気持ちいいんですよ。特に、このショーツは前にも書いた通り、スウェットという爽やかなベールの下にとてつもないエロスを隠し持っています。目が飛び出るくらいの値段だったのはさておき、手触りはまるで昇天するほどの高級カシミア。あまりにも優しく下半身を包み込んでくれるんで、この夏はノーパンで……。もう、説明不要ですよね?
ノーテンキそうに見えるこのスタイルですが、自分にとってはチャレンジもありました……。まずは、どこのブランドかわかるようなド派手なロゴものは着ないことをポリシーにしている僕にとって、“JUST DO IT”はかなりビミョーなライン。まあ、よく見ないとそれとわからないということで自分では納得しましたが、それでもかなり貴重な体験でした。
さらに、グッチのバックも見ての通りパンチが効き過ぎて、どう扱っていいのか最初は正直、戸惑ったほど。“GGキャンバス”をベースにしたデザインですし、どこからどう見てもグッチですよね(苦笑)。グリーン×レッド×グリーンのウェブストライプもわかりやすいアプローチですし……。トドメは足下の蛍光イエローのスニーカーです。もはや、自分でも何を目指しているのかわからなくなります。
ただね、普段の僕は、統一感とか調和を大事にしているクラシックなスタイルが基本じゃないですか。だからかもしれませんが、それとは真逆のデコラティブでクセの強いアイテムをこれでもか、ってくらいミックスして、個性をぶつけ合うとどうなっちゃうんだろう、っていうのに興味があったんですよ。そういう意味では、オークリーのミラーレンズのサングラスもド直球ですし。仕事着としてのスーツは正統派の流れを貫く一方、カジュアルは何でもありでええんじゃないの、という気持ちが心のどっかにあるんでしょうね。
もちろん、クラシックなベースにしたラグジュアリーなカジュアルも大好きですよ。でも、一子相伝の北斗神拳、渋カジ経験者としては、アメカジっぽいマインドもルーツにあるわけでして……。存在空に消し去り、敵の攻撃を無にしてしまう特殊な技であり、同時に、攻撃を仕掛けてきた相手に反撃してダメージを与える。そう、それは心に真の哀しみを背負った者にしか会得できないといわれる北斗神拳の究極奥義。無想転生(むそうてんせい)。あれ、何の話でしたっけ???(笑)
話を戻すと、ブランドのロゴやマークって記号のようなものだと思うんですよ。高級ブランドの権威に乗っかって、自分もエラいというのは違うと思うのですが、何と言えばいいんでしょうね……。自分の中ではシャレみたいなもので、いつもはクラシックなきちんとした格好なのに、このギャップは何?っていうところを攻めたいんです。
いわば、普段は見せないからこそ、効き目がある決め球? 例えば、ストレートでグイグイ押してくるピッチャーが、いきなりパームボールを投げると相手バッターも驚きますよね。ただねえ、エロスもなければコンサバでもない。これがエロサバか、と言われると難しいところがありますが、強いて挙げるなら、いつもと違う自分をさらけ出すというのがエロなのかも……。
今回のスタイルのキモは……。
Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba
3冊目の書籍が発売になりました。今回は、難しいとされる大人のカジュアルスタイルについて書いています。読んでない方はぜひ!
干場義雅が教える
「究極の私服」
(日本文芸社)
2冊目の書籍は、色気についてです。
普通に見えて、なぜか人を惹きつける男の共通点について書いています。読んでない方はぜひ!
一流に学ぶ
「色気と着こなし」
(宝島社)
1冊目は、スーツの着こなし術から世界の一流品選びまで、基本的なことやお洒落の本質について書いています。読んでない方はぜひ!
世界のエリートなら誰でも知っている
「お洒落の本質」
(PHP出版)
【エロサバ】-Hoshipedia
「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。
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