昼夜の空を表現する「ランゲ１」の新たな試みとは？

2016.12.14 0

新キャリバーの恩恵がもたらす、ムーンフェイズの新境地

雲上時計のひとつであり、A.Lange & Söhne（A.ランゲ＆ゾーネ）の代名詞的な存在が言わずと知れた「Lange 1 （ランゲ１）」のシリーズ。左右非対称のレイアウトで知られる独特の文字盤は、もはや高級時計業界のアイコンだと言っても過言ではありません。

1994年のファーストモデルの発表以来、廃盤のモデルも含めると今ではかなりのバリエーションが存在しますが、2002年に初登場した「Lange 1 Moonphase（ランゲ１・ムーンフェイズ）」はいつも気になる存在です。

天体へのロマンが感じられるムーンフェイズは、いつの時代も人々を魅了してやまない複雑機構。現代の日常生活ではまったく必要がない機構の開発にありえないほどの時間と労力をかける。自然と薫り立つエレガンスの理由はそこにあるのです！

さて、本題に。今回登場した「ランゲ１・ムーンフェイズ」が持つ、最大の特徴。それはずばり、新キャリバーL.1213を搭載することで、月の満ち欠けだけではなく、昼夜の空を表現することでデイナイト表示と一体化させる斬新なムーンフェイズを開発するという、極めて斬新な試みにあります。

ムーンフェイズの構造は非常に手が込んだもの。まず天空のディスクとムーンディスクをそれぞれ独立させ、その上をゴールドの無垢の月が動いていく仕組みを採用。その下で天空ディスクが24時間かけて一周します。これによるオーバーラップ効果で1日の間でムーンフェイズはさまざまな色調に変化します。そして、昼間は星のない空が広がり、夜にはレザー光の刻まれた星々がきらめきます！

まさにオーナーになるしか味わえない特別な一日を体験できる「ランゲ１」のシリーズ最新作。すでにランゲ１をお持ちの方もそうでない方にもぜひオススメの一本。かつて懐中時計を嗜んでいた富豪たちは、こんな気持ちで空を見上げていたのかもしれません（笑）。

Text： FORZA STYLE