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当事者の沈黙が勝ちパターンだった? 鮨屋の「よし田」事件、ラウンジ嬢が犯した「誤算」があった。

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饒舌と寡黙

ラウンジ嬢のアカウントは、閲覧数が多いと「収益」を得られる設定になっているようで、現時点ですでに数十万円の利益を得ている模様。注目されている今は何を投稿しても儲かるので、騒動後も頻繁に更新されています。この騒動についても多く語っていますね。

一方で大将は、店のSNSアカウントがあるのに、そこで反論や経緯説明をしていません。その為、わざわざ客として店を訪れ、大将から話を聞いた人がそれをSNSで報告したり、メディアが店に取材した記事などから、徐々に大将サイドの主張が表に出始めたのですが……

ラウンジ嬢と大将、この2人の情報発信には大きな違いがあります。「本人が語る」か「第三者が語る」か。この違いが両者の情報に対する「信頼度」の差を生み出したのです。

例えば「私は素晴らしい人です」と話す人よりも、第三者から「この人は素晴らしい人ですよ」と紹介された方が、さしたる根拠がなくても信頼しちゃいますよね。

クチコミ商法の原理はまさにコレで、今回ラウンジ嬢は収益も絡んで「饒舌」となり、一方で大将は自分の言い分を第三者に語ってもらった結果、より多くの人が「大将が正しい」に傾いたのです。

もし大将自らSNSで反論していたら、事態の着地までもっと時間がかかったり、あるいはまったく別の状況になっていたかもしれません。

通常なら、ネットは反論せずに黙っていると自分の非を認めたと判断される、つまりネットトラブルで「沈黙が金」になるケースはほぼ無いのですが、今回は大将が語らず、その状況にしびれを切らした周囲が動いたことで、非常に短時間で大将優勢になったのではと推測しています。

ネットの情報戦に巻き込まれた時は「第三者に反論してもらう」も強い武器になるということですね。

ちなみに今回の騒動では「都内で5万10万の寿司を食べるなら、地方に出かけて現地で食べた方が安くて美味いぞ」みたいな投稿も多かったのすが、まあキラキラした感じの界隈は、寿司よりも麻布に女連れてウェイウェイする方が大事だと思うので、多分そういう話ではないんでしょうね。

「地方に出かけて~」の方には、とりあえず東京から新幹線であっという間、福島駅構内の回転寿司屋さんをお勧めします。サッと行けてベラボーに美味い。日帰り遠征する価値ありです。新幹線も早割なら安いよ。

あとは北陸。もう少し落ち着いたら、みんな北陸のお寿司を食べに行きましょう。あっちの回転寿司はホントに旨いですから。寿司食べたい。

 

Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員)

※本記事のタイトルはFORZA STYLE編集部によるものです。

 



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