「義妹は自分にしかできない仕事を多く受け持ってきたと話していました。それを引き継ぐ相手もいない以上、無責任にやめることはできないと会社側と交渉したけれど、最終的には押し切られて判を押してしまったというのです」。
未知さん夫婦は疑問に思ったという。
「義妹にとっては仕事がすべてだったはずです。だから義妹が話していることが本当なのであれば、それは確かに心を病んでも仕方ないくらいのことだなって。でも、なんていうのかな。義妹のめちゃくちゃな性格も知っていたので、話を鵜呑みにすることはできませんでした。というか嘘なんじゃないかなと思ってしまいましたね」。
未知さん夫婦が戸惑っていると、義妹はある提案をしてきたというのだ。
「実家で一緒に暮らさないかというのです。もう家族以外信じられないと。あまりに唐突なお願いで何を言われているか、一瞬わからなくなるほどでした。もちろん到底無理な話です。ただ、ここで無下に断るのは得策ではないと考え、一旦時間をもらうことにしました」。
なんとか義妹を帰した後、未知さんは夫と話し合いをした。
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