靴の色と合わせると、バランスも良く洒落て見えるんです
さて、238回目は ブルネロ クチネリのプンターレ付きメッシュベルトです。
ドレスやビジネスのマナーとして、"スーツを着る際は、靴とベルトの色、そして素材感を合わせるべき"なんて まことしやかに語られていますが、本来スーツは自身のサイズに合わせて仕立てるので、ベルトレスで ベルトループもないのが、基本。
吊るしを着るようになって、パンツが下がったり、シャツの裾が出るのを防ぎ、身だしなみを整えるためにベルトを着けることになってから生まれたマナーなので、そこまで目くじらを立てるほどではないし、他に注意すべきことはたくさんある気がしますが…、まぁ靴とベルトの色と素材があっているとバランスが良く、統一感を感じるのは事実。
スーツだけに限らず、カジュアルでも揃えているとバランス良く洒落て見えるので、新しい靴を購入するときは合わせるベルトも意識するようにしています。
ただ、黒とか濃い茶なら持ってるベルトで賄えるんですが、前回紹介したようなジョンロブの「クロフト(CROFT)」のように、明るい赤茶、しかもミュージアムカーフなんていう まだらな色の靴だと合わせるベルトに とにかく困る…
絶対に合わせなきゃいけないわけではないから、半ば諦め気味で気長に探していたんですが、ある日今回のベルトと運命的な出逢いをするわけです。
「クロフト」のアッパーは、ミュージアムカーフに加えてキャビアレザーなんていうシボもある革だから、同じ革使ったベルト以外で素材感を合わせるのは到底無理…。
もう色だけ揃えば 素材は多少妥協してもと思ってたら、見事に誤魔化しが効くメッシュなんていう最高なのがあったんです。これなら各面が小さくなるから、素材感は気にならない。
しかも、あまり主張が強すぎないプンターレが付いてる感じもイイ。
これまた不思議なベルトのルールで、"真ん中の穴で留めるのが鉄則"ってのがありまして。確かにその方がバランスもおさまりも良いのは分かるんだけど…、穿くパンツによって腰位置も変わるし、革なんか使ってるうちに伸びるから、絶対ってのは難しい。
その点メッシュベルトなら、どこで留めたって問題ない。締め余りの長さも気にしなくて良いように、普段使っているものより圧倒的に長いものを選んで、思いっきり垂らして使ってます。ここで先程のプンターレが役立つわけですね。
もう色々完璧すぎて、迷う暇なく即清水ダイブしました!
見事な相方が見つかったので、「クロフト」履くときは、このブルネロ クチネリのメッシュベルトとセットで固定。おぼん・こぼんばりの安定感です(笑)。
こういうのがバシっとハマったときは快感で、服着るのが楽しくなるんですが、珍しい色の靴を買うときはベルトも考慮しなきゃだから大変…。次はベルトの見通しがついてから清水ダイブしようと思います……って、まだ買う気かーーーい!
Photo:Shimpei Suzuki(ITEM)
Text:Ryutaro Yanaka