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これ、もしかして五月病? 原因と対処法まとめ

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新人だけの病気じゃない! 異動や昇進が多い中年以降も黄信号

五月病というと、大学生や新入社員が陥りがちな春先の無気力状態……という風に考えている方も多いでしょう。しかし、五月病は必ずしも若者だけの病ではありません。4月から新しく慣れない環境に放り込まれた人なら、だれでも五月病になる可能性があります。この不調は五月病なのか、自分は五月病になりやすいタイプなのか、この記事でチェックしてみましょう。

目次

五月病とは?

五月病の正式名称

五月病の原因

五月病になりやすい人

五月病の症状


 体の不調

 心の不調

 うつ病との違い

五月病になってしまったら

 ①趣味を楽しむ

 ②運動をする

 ③生活リズムを整える

 ④他人に相談する

五月病を予防するには?

 ①生活習慣を整える

 ②適切な休息をとる

まとめ

五月病とは?

進学に就職、転勤や異動など、4月は、新しい環境で人間関係を築いたり新生活が始まったりして、普段よりも気を遣ったり忙しかったりする時期。中には新しい環境に適応できずにストレスを抱え、体調を崩したり、気分が落ち込んだりしてしまう人もいます。

また、受験や就職など、それまでの大きな目標を達成して、燃え尽き症候群(バーンアウト)になり、新しい目標を見つけられないことが原因になることも。これらは新しい環境に慣れてきた夏ごろから症状が緩和してくるという人も多い一方、中には重症化してうつ病になる場合もあります。

五月病の正式名称

“五月病”という名称自体は正式な病名ではありません。病院に行くと、正確な診断名として「適応障害」とされることが多いです。多くの人がGW明けの5月に病状を訴えることから、この時期の不調が五月病と呼ばれるようになりました。「学校や職場に行きたくない」「勉強や仕事に集中できない」といった状態の総称です。食欲が落ちる、眠れなくなるなどの症状が現れ、心身の体調を崩してしまうこともあります。

卒業や就職以外にも、異動や転職などで環境が変わったことでストレスを抱えることもあるという点では、必ずしも若者だけの病ではなく、また5月に発症するものとも限りません。異動や昇進の機会が多い中高年以上の方も注意が必要です。

五月病の原因

4月に始まった新生活からくるストレスこそが主要因。これまでは高校や大学の新入生や新入社員など若い人に多いとされていましたが、五月病は必ずしも新人だけの病気ではありません。

・自分が他部署に異動した。もしくは上司や同僚、部下などが異動して来たために、職場環境や仕事の進め方が変わった
・昇進して仕事上の責任が増えた
・子どもの受験や入月・卒業などでプライベートが忙しかった

など、この時期大きな変化に見舞われた人も、五月病になる可能性があります。注意するべきなのが、一見おめでたい変化でも五月病になる可能性があるということ。

人は生活に大きな変化が起きると、新しい環境に適応するために心も体も緊張・警戒した状態を作ります。これは脳の自律神経のうち、緊張や興奮しているときに優位になる交感神経が活性化している状態。身体能力や集中力を高めるアドレナリンややる気や意欲を高めるノルアドレナリンが多く分泌されることで、血圧や脈拍が上昇し、筋肉の緊張度や脳の覚醒度が高まります。

4月からこの状態が続き、疲弊してくるのが5月。さらにGWが重なることで一気に気が緩むことで抑うつ状態になる人が多いとされています。

五月病になりやすい人

五月病になりやすいのは、几帳面で責任感が強く、それゆえに周囲の期待に応えようと頑張りすぎる人。また、内向的な性格で感情を表に出すのが苦手な人、まじめで我慢強い人などが多いと言われています。

五月病の症状

五月病の症状には以下のようなものが挙げられます。

体の不調

・めまい
・吐き気
・胃痛
・頭痛
・肩こり
・食欲不振
・寝つきが悪い、夜中や早朝に目が覚めるなどの睡眠不調

心の不調

・なんとなく気分が落ち込む(抑うつ)
・無気力になる
・人と会うのがおっくうになる
・集中力が下がる
・イライラする
・疲労感がある
・焦りや不安がある

うつ病との違い

五月病の症状はうつ病に似ています。ただ、うつ病と違う点は、新しい環境に慣れるにしたがい、1か月~3か月ほどで症状が緩和する点。五月病である適応障害では、ストレスの原因から6か月以上離れれば症状は持続しないとされています。しかし、6か月以上症状が続く場合はうつ病など、重症化したために別の診断名が付く可能性もあるので、ただの五月病だからと言って油断は禁物です。

五月病になってしまったら

①趣味を楽しむ

今まで続けていた趣味を続けて、ストレスを発散しましょう。自分の好きなことであればOKですが、飲酒や食べ過ぎは逆効果なので注意。お酒は疲労感を解消し、気分がよくなるものの、肝臓や脳の細胞にダメージを与えるため疲れやすくなります。また、食べ過ぎも消化器官に負担をさせてしまうため内臓疲労につながります。

②運動をする

ジョギングや水泳などの有酸素運動は効果的。散歩やウォーキングも◯。

③生活リズムを整える

人は不規則な生活習慣によって心の健康も害しやすくなります。また、5月は連休中に遅くまで起きたり食事が不規則になったりと、生活リズムが乱れがち。食事と睡眠を十分とるように心がけましょう。

④他人に相談する

同じ境遇の人と愚痴や悩みを共有することでストレスの解消になります。家族や友人、また3月まで同じ環境にいた仲間と会うことも、よい気分転換になります。一人で抱え込まずに、仲の良い人に相談しましょう。どうしても症状が重いと感じるときは、無理をせず医者の診断を受けに行きましょう。

五月病を予防するには?

①生活習慣を整える

夜更かしや不規則な食生活によって生活リズムが乱れると、ストレスを軽減させる働きを持つ“セロトニン”というホルモンの分泌が減少し、気分が落ち込んだり感情のコントロールがうまくいかなくなったりします。GW中だからといって、不規則な生活を送らずにいるだけでも効果的な予防になります。

②適切な休息をとる

休息をとるときは、仕事や学校、職場のことは忘れて気分転換することが大事。休みの日も考えていると、ストレスを抱え続けることになってしまいます。メリハリをつけて休むときは休み、自分の好きなことや趣味に時間を割きましょう。

まとめ

ストレス社会の現在、五月病は今や若者だけの病気ではありません。生活の大きな変化によって、誰しもが発症する病気だと言えます。5月の連休明けは、4月の疲れが一気に吹き出す時期。予防と対策を知っておくことで、4月から新生活に入る心構えをしておきましょう。

Photo : Getty Images
Text : To Be



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