確かに着て寝るだけで血行促進、疲労回復するなんてまるで夢みたいな商品ですが、これを着用すればすべてが解決する問題ではありません。
実際、更年期障害対策が必要になってくる中年に必要なのは、自身の体力・持久力をつけること。まるで昭和の脳筋みたいな古い考えですが、20代から20キロも太った肥満オジサンに足りないのは、そこ。やはり原点に立ち返り、運動して身体を鍛えなおすのが、やはり一番の近道なんです。
もちろん、リカバリーウェアに頼るのも手段のひとつですが、洋服には寿命があるし、当然コストもかかる。お金を出しで体力を買うのは大人ならではの発想ですが、それはあくまでも付け焼刃、オプションとしての話。
己のカラダはお墓に入るまで替えがききませんから、思い立ったがアンチエイジングです!
体力だけでなく記憶力だってそう、人間の神経は普段から使わないと衰えていくばかり。まだ携帯電話が普及せず固定電話や公衆電話の時代、恋人の電話番号くらいは記憶していたものですが、今では妻や自宅の電話番号ですら怪しい……。
こどもが習っているフラッシュ暗算なんて3桁5口ですらギブアップ。また、ちょっとした勘定もスマホ内の電卓機能頼りで、アタマが計算すること自体を拒否している思考停止状態なんて時も……。
そもそも、人間には壊れて傷ついた組織を自然に治癒しようとする力が備わっており、運動や筋トレをしないと体力や筋力が落ちるだけでなく、本来備わっている回復機能まで使われないことで鈍感になってしまうのです。
これ意外と忘れられがちな部分。日々のトレーニングは奥底に眠っている回復力を呼び起こし、発揮させるためのトリガーも担っていることをお忘れなく。
倦怠感を軽減してくれる、リカバリーウェア。これらを上手く取り入れて現代社会をサヴァイヴすることは令和ビジネスパーソンのライフハックで間違いありませんが、運動もせずにお腹ぽんぽこ狸状態で疲労回復ウェアに頼りっきりなんてのはもってのほか!!
それじゃ、奥さまに“ダブルスタンダード”と注意されてしまいますよ。
まずは、怪我の可能性も低く、コストいらずで手軽に始められて効果的なスクワット、もしくは通勤時の早歩きや階段ランジあたりから運動習慣を見直してみてはいかがですか? あなたの怠けた筋繊維が、うずうずと“超回復”したがっていますよ。
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