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夫にとって結婚は【性的同意】でしかなかった…「1年拒み続けたら離婚できるんだぞ!」性の服従に苦悩した30代妻の決断

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

明確な性的同意なしに女性と関係を持った過去があるのではないか、という疑惑が大物芸人に浮上し世間の耳目が集まっている。性については本来であれば世間が裁きを下すべきではない個人的領域にあるものではあろうが、同意なき性行為は決して許されるものではない。            

一方で昨今の性的同意のあり方にはさまざまな議論があり、なかなか一筋縄では行かない問題となってきた。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、カップルや夫婦の性的同意問題については、とにかく相手への思いやりを大事にするよう呼びかける。

「性的同意アプリ開発が注目されていますが、カップル間で毎回契約でもするのか、と驚きを隠せない人もいるようです。ただ夫婦であろうがカップルであろうが、性行為は相互に毎回同意があることが前提。

拒む相手に行為を強いることはもちろん厳禁ですが、キスに応じたから性行為もオーケーなど、思い込みに任せた行為もNG。どれだけ親しい間柄でも相手の意思を確認することが重要です」


性的同意についてご意見のある方を探していくなかで、性の悩みを理由に結婚生活わずか2年にして離婚を決意したという、現在別居中の女性に取材ができる運びとなった。

この方は自らが性暴力の対象となっていたことを知らず自分にも非があると思い込み、長く苦悩を強いられたようだ。

「夫は39歳の会社経営者です。彼はいつも理路整然としており、多少ほころびのある論理でも屁理屈で強引に相手を言い負かせるような圧のある人。

結婚前はそういう理屈っぽいところも『頭がキレてかっこいい』ととらえていたのですが、今思えば盲目状態だっただけですね」

こう語るのは35歳の会社員・二谷さつきさん(仮名)。昨年12月初旬に親を通じて夫に別居を申し出、渋々承諾されて今に至るという。

「現在の夫はいいものを着ているしデキる感じでモテそうな人ですが、もしかすると実は昔はあまり女の人とつき合った経験がないかもしれません」

夫との性交渉では、行為中の言動にアダルトコンテンツからの強い影響を感じた、とさつきさんは言う。

「前々から予習していたような感じというか。わざとらしいセリフやこちらが痛みを伴う行為があったので、動画などの影響を想像したんです。

私が痛みを訴えると意外そうな顔をしたため、これは経験が少ないのかもしれないなと感じていました。でも私もこの人と結婚したいという気持ちが強くなっていたせいか、それを悪く解釈しなかったんですね」

©Getty Images

性の相性はイマイチかもしれないと思いつつも、頭が結婚一色になっていたため、成長著しい会社の経営者を逃すまいという気持ちがその時は勝った。さつきさんはそう語った。

「夫は日頃は優しいしサプライズやプレゼントをするのも大好き。私はそうした良いところにばかり目を向け、性についての不満は横に置いて結婚してしまったんです。

でも、いざ結婚してみると束縛するし毎晩のように求められるし、彼との行為がすぐに苦痛になってしまいました」

私はこの人が持て余してきた欲望のはけ口になっているだけなのではないか。ほぼ毎日性行為を求めてくる夫に対し、そんな思いがさつきさんの頭をよぎった。

「性行為は好きでも嫌いでもないですが、したくない時は徹底的にしたくありません。女には肉体的な事情もいろいろあります。でも『ちょっと今日は疲れてるからごめんね』とやんわり断ると、急に態度が冷たくなるんです。それがイヤで従ってしまいました」

性行為の後は不要なほど甘く優しい態度を見せたという夫。反対に、応じないと背中を向けて休み、翌朝はろくに口もきかなかったという。

「1人だけ友人に悩みを打ち明けたのですが、『そんな奴実在するの?』と驚かれてしまって恥ずかしかったです。そもそも毎日はヤバいと言われました。

自分自身でも体が壊れてしまわないかと怖くなっていたので、彼女の反応にも納得です。でも、機嫌が悪くなって無視されるのが怖くて、断ることはほとんどできませんでした」

それでも、生理がひどい期間以外はほぼ毎日行為を求められストレスが強まったさつきさんは、ベッドの中ではなく、食後のリラックスタイムに夫に対して相談を切り出してみた。

「これほど頻繁に行為をしたことがなく、心身ともに疲れている。しばらくしたくないので理解してほしいと頼みました。すると夫は『どのくらい?3日くらいでいい?』と言うんです。妊活中といえば妊活中でしたが、驚きました」

さらにエスカレートしていく、夫が取った最悪な行動とは……。

取材/文 中小林亜紀

▶︎後編に続く


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