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LIFESTYLE 女たちの事件簿

最後にしてから16年。こんなに誘ってるのに…。『あなして』よりも残酷なセックスレスの末路

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“今じゃなきゃダメ?”

夫の衝撃的な発言に恵は、開いた口がふさがらなかったという。

「いやね、私だってレスであることに気がつきながら、何もしてこなかったのは事実です。それはお互い様なところあると思う。でもさすがにデリカシーがないというか……。産むのはお前じゃないだろと。でも、子どもを産みたいと思ったときにはもう産めない……。そういう事態だけは避けたかったんで、なんとか話し合いを続けました」

©Getty Images

こうして恵と夫は、子作りのためのセックスに勤しむことになる。毎月1回、恵の方から事前に「〇日です」とLINEを送り、その晩は必ずセックスをした。

「こんな話をすると義務的だったように思われるかもしれませんが、実際はそんなことなくて。この時はまだ私たち愛し合っていたんですよね。だから、特別激しいとか、求め合うみたいなセックスではなかったけれど、本当に普通にセックスをしていました。実際、30代なんてこんなもんなのかなと思っていたくらいです」

ほどなくして、恵と夫の間には子どもができた。あんなモラハラ発言をしていた夫も実際に、子どもが生まれ、顔を見るとすっかり虜になっていった。ここまでの話なら、レスを解消して幸せな家庭を築いた夫婦ということになるが、実際はそううまくはいかない。もっともっと深刻な、大きな問題が2人を待ち構えていたのだ。

子どもが生まれてからの数年、恵は昼間は仕事、夜は育児に明け暮れていた。夫も忙しなりに、夜のミルクや休日の公園遊びなどの付き合ってくれて、いいパパを演じていたという。

「子どもを産んでよかったな、とこの時は思っていましたね」

それから、3ヶ月が経ち、半年が経ち、そして1年と月日は流れていった。

「途中で2人目の話になりましたが、夫は自分が1人っ子であることもあり、1人で充分の一点張りでした。何度かかけ合いましたが、答えはいつもNO。それで結局、私が折れて諦めることに」

それから3年、5年、10年経って今である。実は恵は当時のセックスレスよりもはるかに重症なセックスレスに悩まされているというのだ。

「子どもを作った最後のセックスから16年、ただの1度もセックスをしていないんです。」

もはやセカンドバージン状態。ちなみにセカンドバージンとはセックスの経験はあるが、長らくセックスから遠ざかっている女性を指す言葉である。恵はセックスレス、だけでなくもう一生セックスなしかも……。そんなセカンドバージンの恐怖に怯えているのだ。

「初めのうちはこんなもんかなと思っていたんです。出産直後は性欲が少なくなるのかな……とか、それくらいの感じで、気に留めていませんでした。夫との仲もよかったですしね。でもだんだん不安になってきて、子どもが小学生上がる頃かな。夫を誘ってみたんです」

当時の恵は仕事と育児に一杯一杯で確かに体重の増加に伴い少しゆるっとしたファッションに身を包むことが多くなっていたという。

「ちょっと脱げないなって感じもあったんで、1ヶ月くらい炭水化物抜きして、上下お揃いのちょっといい下着も買って、気合いを入れて誘ったんです」

しかし、夫の反応はひどいものだったという。

夫の衝撃的な反応に恵は驚くべき行動に出る。

取材/文 悠木律

▶︎後編に続く


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