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LIFESTYLE 女たちの事件簿

年収1500万円、48階タワマンの新婚生活でも「ムリなものはムリだった…」ハイスペ夫から逃げた女に欠けていた視点。

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

「ハイスペ高収入の人と結婚したら幸せになれると思っていたんです。現実は違いました」

沈んだ表情で話すのは、九州地方に住む山下優花さん(35歳・仮名)だ。

元夫とは結婚後に娘を授かったが、重度の束縛や監視される生活に我慢できず結婚3年目に終止符を打ったようだ。

©︎Getty Images

危機コンサルタントの平塚俊樹氏はこう語る。

「愛されていると考えられるうちはよいのですが、束縛夫をもつ妻は次第にストレスを感じて言動のひとつひとつが気になりストレスを抱えてしまうケースがあります。妻が友達と会うことを嫌がる、居場所を逐一気にする、何事も連絡する必要があるなど、束縛夫には共通した行動や言動が見受けられます」

はたから見たら幸せそうな家庭が、なぜ離婚に至ったのか。その経緯について詳しくリポートしたい。
優花さんは20代の頃、一人暮らしの1LDKアパートの一室でマツエクサロンを営んでいた。

主にSNSを使って集客し、お客さんは絶えずリピーターが多かったよう。月収は20〜30万円、稼ぎたい月は稼働時間を増やすなど工夫し、美容セミナーや同業者の交流に積極的に参加しており、仕事に対してとてもやりがいを感じていたようだ。

友人の結婚式に招待され、そこで出会ったのが3歳年上の元夫だった。

ピシッと決まったスーツに、身につけている小物や靴はハイブランド。第一印象は清潔感があり、素敵な人だとすぐ惹かれたよう。

二次会で意気投合し連絡先を交換してデートを重ねる。二人が交際へ発展するには時間はかからなかった。

出会った頃は年収を気にしていなかったが、外資系企業に勤める彼の年収は1500万円程度。仕事をバリバリこなし、株式投資や不動産投資をおこない、資産もあるハイスペ男子だったのだ。

「交際当時は適度に好きな物を買ってくれたり旅行へ連れて行ってくれたりして、この人と絶対結婚する!逃がすまいと思っていましたね。私のほうが結婚に対してガツガツしてました」

その後、交際1年が経つ頃に入籍。

新居は地上45階建てのタワマンの27階、結婚して子どもが産まれたときのことも考え、間取りは3SLDKの部屋を選んだ。平米数は100平方メートルで家賃は20万円。

まさか自分がタワマンに住むなんて思っていなかった優花さんだったが、幸せの絶頂はタワマンに引っ越してきたときがピークだったと語る。

結婚してしばらくはマンションの一室でマツエクの施術をするようになり、優花さんの既存客や友人は「いい旦那さん捕まえたね!」「こんな高層マンションに住めるなんて羨ましい」「人生勝ち組じゃん」と、羨ましがられる存在になった。

生活費はすべて夫持ちで、優花さんが稼いだお金はすべて子どもが産まれたときのためにと貯金へ回していたようだ。

しかし、夫は自宅で楽しく仕事をしている彼女を面白く思っていなかった。

結婚から半年が経った頃、優花さんは夫からこう告げられた。

「本当は家庭に入ってほしい。俺もある程度稼ぎがあるし、何不自由ない生活ができていると思う。今は優花の仕事もあるし、お互い休みを合わせないと旅行も行けないでしょ。養うから仕事はしないでほしい」

昔から通ってくれているお客さんには申し訳なかったが、夫の希望通りサロンは一旦閉業。

夫の出社を見送り、日中は家事をおこない、夫が帰ってくるまでに夕食を用意し、彼が急に休みになったときは旅行やお出かけについて行く。そんな日々が続く。

今までは仕事をしていたので、家事しかやることがなくなり暇を持て余した。それからというものの、夫の束縛や監視は酷くなっていった。

お互いの携帯にGPSアプリは必須、外出時には逐一報告、美容室やネイルへ行く用事以外に外出をすると嫌がり、不機嫌になる夫に気を遣って生活する日々。

「専業主婦には憧れてましたけど、子どももいないし一人で毎日家にいるのはめちゃくちゃキツかったです......。バリバリ仕事している友達を見て羨ましいと思ってたし、この先のキャリアどうなるんだろう、私の人生こんなんでいいのかな......。いや、彼のおかげでお金には困らない生活ができているし、私は幸せなんだ!と自分に言い聞かせてました」



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