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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「春休みなんて全然ない!」教員を夫に持つ主婦が、あまりにブラックな実態を告白。

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

学校教員は超ブラック企業に勤めているのと同じという報道が目立つ昨今、「でも、夏休みとか冬休みとか長期休みがあるでしょう?」そうお思いの方も多いだろう。たしかに、児童生徒には長期休暇があるが、その期間も休めないのが教員という職業なのだ。

仕事に追われるあまり家族との時間を犠牲にし続け、愛想を尽かされてしまうということも起こっている。大切な人との時間を奪い、絆を蝕む可能性すらある。今回は、イベントが盛りだくさんな冬休みも無休で過ごす教員の実態をレポートする。

「私も、学校の先生には生徒たちと同じように休みがあると思っていました。」

そうため息交じりに話すのは、茂村成美さん(仮名)35歳。教員の夫と3歳、5歳の子どもをもつ主婦だ。

「夫は子どもたちが寝ている間に帰って来て、起きる前に出勤するので、『パパいなくなっちゃったの?』ってよく聞かれます。土日も祝日も部活の指導でいないし、平日は保護者対応や不登校の生徒さんの訪問で夜九時過ぎまで帰ってきません。」

成美さんの夫は、私立高校強豪サッカーチームの顧問だ。連日の練習に加え、他校や中学校に出向いての視察も行う。夏休みの間はずっと合宿の引率で、家にいるのはせいぜい3日。成美さんは仕方なく、子どもの夏休みのほとんどを実家で過ごしたという。

夫が関わっていることの重要性や、それに伴う大変さを分かっているつもりでも、やりきれない瞬間は度々訪れる。

「冬休みに入ってすぐに、部活をオフにしたから明日は一日中子どもたちと遊べるって、すごくうれしそうに帰ってきたことがありました。でも、担任している生徒のお母さんから電話がかかって来て……。」

電話の内容は、いなくなった男子生徒の捜索要請。その母親によると、息子は成美さんの夫が何気なくかけた言葉を気にしていたという。「先生のせいで、うちの子はいなくなったんですよ!」と物凄い剣幕で叫ぶ母親。なすすべもなく、夫は出かけて行った。

「後から話を聞くと、『たまには身体を動かすのもいいぞ』と夫に声をかけられた文化部のお子さんが、『サッカー部に入れられるかも』っておびえていたと保護者の方はおっしゃったんですって。でも、必死に探したら、お友達の家でゲーム三昧を楽しんでいたらしいんです。『やってられないよ…。』ってこぼしていました。だいたい、姿が見当たらなかったのは、数時間の話らしいですから。」

理不尽に思っても真摯な対応が求められ、保護者や上から気に入らないとの声が上がれば謝罪をもって受け止める。子どもと接する大きな喜びには、心身への重圧が伴うのだ。

教員としての仕事は、年末年始にすら影響を及ぼす場合がある。

次回の記事では、冬休み中も部活動や保護者対応に追われ、家族との時間がまともにとれない教員の様子と、その妻が抱える苦悩、後悔について詳報する。

ライター 八幡那由多



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