「医師がモテるというのは間違いないですね」
そう話すのは危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏だ。
「高収入であることと、人命に関わる責任のある仕事をこなしているということから、何もしなくても女性が寄ってくるんですよ。それは既婚者であろうと関係ありません。男女関係でもつれにもつれるのも、男性医師のケースが多い。彼らはちょっと特殊な性癖を持っていることが多いんです」
今回は、既婚者であるにも関わらず、女性と関係を持つことがやめられなくなってしまった医師の末路を紹介する。
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腎臓内科医の高木健治(仮名・50)は、長野に妻と高校生の娘を残し、東京の病院に単身赴任している。
腎臓内科はあまりメジャーな診療科ではないが、患者は多い。毎日21時過ぎまで働くということもしょっちゅうだ。
医学部に入ったときから、高木はモテた。将来高収入が見込まれるだけでなく、身長も高くスレンダーな体型だったため、女性の方から言いよってくるのだ。
しかし、大学生のときは浮気癖などなかった。付き合った女性とは、高木が研修医のときまで続いた。性格も合っていたし、仕事が忙しくなかなか会う時間が作れなくなったときも、応援してくれる優しい女性だった。
しかし、医師の先輩が飲み会に連れて行ってくれたとき、高木はその場にいた女性と成り行きで体の関係を持ってしまう。
研修医というのは、医師としては半人前だが仕事が多い。先輩医師の言うことは絶対だったし、勉強量も尋常じゃなかった。その場限りの関係で、言うなれば雑に扱っても良い女性との行為は、自分の好き勝手にできるためストレス発散には持ってこいだった。
それから高木は恋人に隠れて、他の女性と関係を持つようになった。
仕事終わりにバーに寄り、よさそうな女性がいれば「医師だ」とそれとなく伝えて酒を奢る。そのままホテルに行くのがお決まりのパターンだった。
彼女にバレても、仕事のストレスを発散しないとおかしくなりそうで、複数の女性と関係を持つことをやめられなかった。数ヶ月も経たないうちに、彼女に振られてしまった。
妻は、研修医の頃に合コンで出会った。医師だというと尻尾を振ってついてきたし、他に女を作っても何も言わない利口なところが気に入った。
うっかり妊娠させてしまったこともあって責任を取る形で結婚したが、日々の激務を癒すには、妻ひとりでは満足できなかったのか、他の女性にもはけ口を求めた。しかし、そのことが高木を破滅へと導いていく。次回はその顛末を詳細にレポートしていく。
Text:女の事件簿調査チーム