【後編】「お金ないと思われるの、嫌じゃないですか」家族にまで見栄を張りたい妻が借金地獄に墜ちるまで

分割払い、リボ払い、キャッシング……よく聞く名で安心感があるが、実際のところどれも借金だ。つばささんはいくつものカードで、これらを繰り返し、なんとか返済を乗り切る毎日だという。

 

「最近は結構やばくて……。今、新しいローンの申請中です。いくら稼いでも給料日は返済ですっからかん。結局、生活費をカードで払うのでいたちごっこですよね」

 

夫に生活費をもう少しもらう方法はないのだろうか？

 

「お金ないと思われるの、嫌じゃないですか」

 

家族にまで、見栄を張りたい性分らしい。

 

「でもそろそろバレるのも時間の問題かも。本当に支払いの首が回らなくなってきました。ローンや新しいカードは、審査に通りません、督促の電話も鳴り止まず、どうやって返済するか困っています」

 

それから３ヶ月後、久々に逢ったつばささんは明らかにやつれ、暗い表情になっていた。

 

「夫にバレて。借金の金額を問い詰められ、白状したら顔面蒼白になっていました。もちろん、彼はしこたま貯めているので一旦、すべて支払いをしてくれましたが、給料口座のカードまで奪われてしまって……。まるで差し押さえですよね」

 

公平の気持ちもわからないでもない。しかし、つばささんは見栄っ張りは健在のようで……。

 

「今、また新しいカード作ったんです。今度はアメックス。これまでなかなか審査に通らなかったけど、すべて返済がクリアになったから、通ったのかも」