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LIFESTYLE 「超名医に聞け!」

後編【パパの悩みを解決】小児科の名医が提唱する、父性の育児とは?

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——高橋先生のような小児科医の見分け方は? うちの娘を病院に何度も連れて行っていますが、パソコンの画面をひたすら見ているだけの医師って多くないですか。

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「診察記録が全てが電子化された今の時代、ある程度は仕方がないと思います。私が患者さんたちと向き合って話ができるのは、外来に若い2人の医師が付き添ってくれるからです。

一人の医師は 、子どもやご家族の話の内容、私の説明などを 電子カルテに打ち込んでくれます。もう一人の医師は、検査の準備、薬の処方などを進めてくれる。この2人がいるので、私は患者さんに集中できる。 電子カルテの記録は医療が正しく行われていることの重要な証拠となります。

ですから、電子カルテにキーボードで入力することは医師の義務となっています。書類を作成する際のミスも許されない。私は例外的で、多くの医師はこれらの作業を一人でほぼ全部やらないといけないわけです。

 子どもやお母さんと話しながら、電子カルテを書き、検査の準備も行う。薬の処方、次の外来の予約とすべて をパソコン画面の中で進めていく。手一杯なんです。この医師も本当はこちらを見て話をしたいのに、ままならないのだ、と思っていただければ幸いです」

——電子化された実態を存じ上げませんでした。一瞬、こちらを向いてくれるのは頑張ってくれていたのですね。

「一瞬でも目を合わせようと頑張っています(笑)。
若手の医師には、患者さんが入ってこられる時に「お待たせしました」「大きくなりましたね」と何か一言声をかけるようにしなさい、と教育しています。また退室される時にも、 一言添えて見送るように伝えています。「一ヶ月後また」「お待たせして申し訳ありませんでした」と言うその言葉に「どうかお元気で」という思いを込め、頭を下げる」

——逆に患者も医師に頭を下げなくなっていますか。

「患者さんで診察室を出ていかれる時に振り返って会釈をされる方は慶應病院では半分強でしょうか。病院によってはずっと少ないところもある。たとえ相手が振り向いてくれなくても、それでもお見送りのお辞儀は大事にしています。患者さんやご家族が振り返ってくれた時に、パソコン画面で次の患者さんの準備を始めているのと、「お大事に」「また、会おうね」と声をかけるのでは雲泥の差だと感じませんか。お迎えとお見送りに気持ちを込める」



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