夏の仕事の出で立ちは、ドレスを意識して着こなす
日本の服飾業界の重鎮として活躍している、ファッションアドバイザー・赤峰幸生氏。御年77歳でInstagramのフォロワーは3万5000人超、服飾のみならず、アートや歴史の分野にまで及ぶ博覧強記で、老若男女を問わずたくさんの方々に支持されています。
そんな赤峰氏が語る、誰も教えてくれなかった「紳士服の教科書」。今回は、クールビズならぬ、サマードレススタイル=夏の仕事の出で立ちを指南! 夏だけでなく、春先から使えるコーデ術なので、ぜひみなさんも参考にしてみて下さいね。
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サマードレススタイルの装いは、色ごとの鉄則を守れば至極簡単
ビジネススタイルのカジュアル化が進んで、クールビズの着こなしも多様化していますが、ルールが曖昧になればこそ、紳士はスタイルにこだわるべし。赤峰流の“クールビズ”の極意は、ブルー、ブラウン、ベージュの3色をマスターして、タイドアップ/ノータイを巧みに着こなします。
ブルー系のスーツは、ブルーと相性の良い色「茶」を上手に使いこなす
ブルー系のスーツをノータイで着るときは、白地にブルーのボタンダウンシャツに、ネクタイの代わりとして千鳥格子や水玉のポケットチーフを合わせます。これでスタイルが一つ出来上がります。
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ネクタイをするときは、麻の無地の白シャツに、紺地に白のネクタイを合わせると非常に清涼感があります。涼しげに見えるので、サマービジネススタイルの代表格ですね。
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ブルー系のスーツには、靴下は綿の明るめのブルーを、ベルトや靴は「茶」を選びましょう。間違っても黒の靴は履かないように。ブルーと茶は相性が良い色なので、茶のスリッポン(もしくはそれに近い靴)を合わせましょう。
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茶系のスーツには白のシャツ。清涼感があって夏だから出来るスタイル
茶系のリネンのスーツは、ドクトルが夏によく着ている定番中の定番。シャツは、薄いベージュか、ワイドスプレッドまたはクラシックなレギュラーカラーの白シャツに、ネクタイの色は、スーツのボタンの色と“色被し”するのが正解。キレイなグラデーションになって清涼感もアップします。
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ノータイで着る場合のオススメはギンガムチェックのシャツで、ネクタイを合わせるならやや濃いめの茶色のニットタイを合わせると、大人のサマースタイルになります。
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茶系のスーツの足元には、茶のスウェードの靴をチョイス。日本ではスウェードの靴は秋冬のように思われていますが、ヨーロッパではスウェードの靴は季節を問わず、夏でもよく履きます。さらに、粋な格好にしたい人は、茶と白のコンビネーションの靴を。1930~40年代のヨーロッパの夏のスタイル=サマードレススタイルとしてオススメします。
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夏に活躍するベージュ系のコットンスーツは、白を上手に合わせてスッキリと
白に近いベージュ系のコットンスーツは、夏場はジャケット単品でも活躍するアイテムです。ジャケットのボタンが白なので、シャツはもちろん白を選択。ボタンダウンシャツにするとアメリカ的なサマースタイルになります。
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タイドアップするなら、ネクタイはベージュがベースになっているストライプや麻のネクタイもいいでしょう。ノータイなら、ギンガムチェックのシャツに白のポケットチーフを。白無地のリネンのチーフはオールマイティに使えて便利です。
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クールビズというと、「ネクタイ代わりにポケットチーフ」というのも定着してきましたが、柄物のポケットチーフより白がオススメです。色や柄があるポケットチーフはオシャレに思えますが、全体のコーディネートと色が合わないと悲惨なスタイルになりがちです。
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ベージュ系のスーツの足元は、茶のスリッポンやワンストラップと、茶系の靴下がぴったり合います。
ぜひみなさんも参考にして、春夏のスーツコーデを楽しんでみてくださいね。
Text:Makoto Kajii.