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FASHION 干場の「エロサバ」

【靴で印象を変えるテク】出張先でも、ビシッと見せたいときに……

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足元を正統派の靴にすれば、モードなスーツでもビシッと見える

ただでさえ高温多湿の日本では、雨の多い時期の出張は憂鬱ですよね(でも、それさえ叶わない いまはもっと憂鬱)。取引先に到着したのはいいけれど、スーツはヨレヨレ、靴はビショビショでは、肝心の仕事に集中できなくなってしまいます。

そんなわけで今回は、大切な方と会わなければいけないときにビシッと見える出張スタイル。それにしても、コロナウイルス新規感染者数の報道、何とかなりませんかね……。数だけ聞かされてもなあ。

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アイテム

セットアップスーツ(ポケットチーフ付き)/ニール・バレット
シャツ/アルコディオ
ネクタイ/アルコディオ
ベルト/ジョンロブ
時計/ヴァシュロン コンスタンタン
バッグ/ペッレ モルビダ
スーツケース/リモワ
ソックス/グレン・クライド
靴/三陽山長

ニール・バレットのセットアップスーツは、90年代スタイルにハマり出した3年ほど前に初めて購入して以来、シーズンごとに買い足しています。ジャケット内側の「SKINNY FIT」「TRAVEL」と記載されたタグから、旅向きのラインと察することができますが、コンパクトなシルエットなのにとっても動きやすい! 伸縮性のあるテクノストレッチ素材は、シワになりにくい特性もあり、本当に重宝しています。

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あまりに気に入ってしまい、すでに6着くらい所有済み。ところが、あるときワードローブを見直してみたら、ブラックとネイビーばっかりで、もうひとつのスーツの基本色であるグレーがなかったんです。

それもそのはず、僕がこのニール・バレットのセットアップスーツに求めていたのはモードな雰囲気。無意識に、シャープに見えるブラックとネイビーを選んでしまっていたんでしょうね。だから、これまでニール・バレットのセットアップスーツにはコバの張ったボリュームのあるWHの靴を合わせていました。

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ジャケットに関していうと、ほんの少し入った肩パッドやナローなラペル、短めの着丈など、基本的にはモダンなイメージなんですが、ディテールに目を凝らすと、ベントが開かないような仕様を内側に施したり、いちいち気が利いていて、テーラードを熟知した人がつくっているんだろうな、と感心しきり。

それもデザイナーのニール・バレット自身、イギリスで3代続くテーラーの家庭出身と聞けば納得ですよね。偶然にも、僕の生家も3代続くテーラー。とくれば、勝手に親近感をもってしまいます(笑)。

そんなわけでグレーなら、見ようによってはモダンにもクラシックにも着こなせるんじゃないか、と思ったのが、こちらを新調しようと思った理由。オリジナルのモデルの袖ボタンは開き見せの仕様ですが、クラシックでもいけるように本切羽にお直ししています。

着こなしは、いつもの白シャツにナローな黒タイのモノトーンの組み合わせですが、よく見ると違うところがあるんです。

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それが靴のチョイス。WHではモードな印象を増幅させてしまうので、ここでは三陽山長のマスターピースモデル「友二郎」を選びました。こちらの靴、かなりよくできておりまして……。

春夏秋冬、湿気、四季がある日本の気候を考慮した革素材選び、英国靴顔負けのグッドイヤーウェルト製法、日本人の足型に合う木型、かかとを包み込む小ぶりのヒールカップ、エスト(足裏の土踏まず)部分の絞り込み、点ではなく面で体重を支える仕様、そしてエレガントなスタイルにふさわしい美しいラウンドトゥ。

素材から、デザイン、つくりに至るまで徹底的にこだわり抜いた一足は、一度足を入れると、他国のどのブランドにもない快適なフィット感とエレガンスを約束してくれます。

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モードなスーツでも、足元をグッドイヤーウェルト製法の正統派ドレスシューズにかえるだけで、こんなにも真面目な印象を醸し出せるんです。ビシッとしなければいけない大切な出張は、こんなスタイルがおすすめ……と言いながら、大手を振って出張できるのは、もう少し先のことになりそうですね。

それまでコーディネイトの引き出しを増やすべく、いろんなシチュエーションを妄想して、それに適したアイデアをストックしておくしかないですね。


今回のスタイルのキモは……。

●出張時は、やはりストレッチが効いたスーツが便利。
●足元を正統派の靴にすれば、ビシッと見えます。
●着こなしは、もちろんクラシックをベースに。
●日本の名靴なら、ドレスシューズでも快適。
●自粛生活は、無理せず、油断せず、続けることが大切。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)

Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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