長く愛用するがゆえの普遍的デザインも嬉しいポイント
第272回目は、ホワイトハウスコックスの財布です。
90年代ストリートのトレンドから、装飾過多なウェアやシーズン物のアイテムが若者たちの間で人気を博す昨今。とは言え、普遍的なアイテムを長く楽しみたいという紳士も多いはず。トレンドに左右されない大人の余裕の見せ所ですしね。特に使い込んでなんぼの革小物は、その筆頭かと。
1875年創業の英国ブランド「ホワイトハウスコックス」は、最高級のフルカウハイドを用いたブライドルレザーアイテムの名門。原皮から仕上げに至るまで、およそ10週間という長い時間を費やすここのブライドルレザーは、堅牢で上品な艶感が特徴です。そんな上質なレザーを使った同ブランドのアイコンが、こちらの三つ折り財布。
半円形のフラップポケットでお馴染みのこちら。フルベジタブルタンニングでなめされたブライドルレザーを、再び長い時間をかけて革の深部まで染み込ませるアニリンフィニッシュで染色。これにより、色ハゲや褪せることもなくなり、長く使っても深みのあるカラーはそのままに、経年変化によるエイジングができます。過度なデザインは一切なく、ライニングにブランドロゴとレザーロゴをエンボスするのみ。補強のミの字ステッチも同色で施し、実にシンプルなデザインに仕上がっています。
その上、購入後の修理も英国で行うといったアフターケアも充実。その理由は、使い込まれて初めて、ホワイトハウスコックスの追求する風合いが完成するからに他なりません。長く使う小物こそ、エイジングを楽しめる永久普遍の定番を狙うのが吉。ここのブライドルレザーの財布は、まさに大人に相応しい逸品です。
コインケースに5つのカードケース、ICカードスロットなど、見た目以上に高い収納力を誇ります。手のひらに収まり、ポケットにすっぽり入るコンパクト仕様も嬉しい限り。表面に浮かぶ白い粉は、ブライドルレザー特有のもので、ブラシや布で拭けばきれいに革の中に戻ります。
携帯性に優れたミニコインパースも、同じくブライドルレザー仕様。2層の室内と外側にカードスロットを配しているので、最小限のカードや紙幣・小銭は難なく入ります。キャッシュレス化している今にちょうどよく、ポケットインのセカンドウォレットとしてオススメ。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
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