結局、たどり着くのはこんな1本なんです
第162回目は、ファクトタムのデニムパンツです。
出自であるワークスタイル以外にも、ドレスデニムにジョグデニムと、今やデニムパンツのスタイルは千差万別。とはいえ、過剰な演出が施された1本やトレンドを意識し過ぎた1本は、普遍性というデニムパンツ本来の魅力から外れてしまいます。結局選ばれるのは、あくまでデニムパンツ本来の魅力に沿いつつ、さりげなく今っぽさを取り入れた1本。ファクトタムのデニムパンツは、まさしくその答えとなってくれます。
デニムを主軸に、ワークやミリタリー、テーラードといったオトコのワードローブにおける普遍的なスタイルを、毎シーズン新たな視点で提案するファクトタム。そんな同ブランドは、2004年の設立以来、素材を変更することなくデニムパンツをリリースし続けてきました。その作りにおいても、ベーシックな5ポケット、センターからズラしたバックベルトループ、オレンジステッチと、デニムパンツにおける王道にして通な仕様を採用。トレンドに左右されない、普遍的なデニムパンツに仕上げています。
その一方で、シルエットは毎シーズン微調整が行われ、トレンドを加味しつつアップデート。また、バックポケットを斜めに付けることでお尻の位置を高く立体的、かつコンパクトに見せるなど見栄えの一手も考慮されています。
写真はテーパードモデルのジャック。各モデルに、ブランド名の由来となったビート文学の作家名が採用されているのも特徴です。
ファクトタムのデニムは、言わずと知れたデニムにおける世界的産地である岡山にて作られています。デザイナー有働氏は、ブランド設立以来今でも定期的に同地に出向き、デニム職人との交流を深めているとか。その姿勢があってこそ、秀逸なデニムパンツが生まれるんですね。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Masafumi Yasuoka
【問い合わせ】
ファクトタム ラボ ストア
03-5428-3434
https://factotum.jp/