フェロモン出まくり。気絶級にセクシーなビスポークの世界観
ジュネーブショーの話題もコレで最終回。締めくくりは英国ブランドのジャガー・ランドローバーを取り上げたいと思います。
まず、ジャガーの最新の話題といえばEVのIペースですが、注目したのはEタイプなどの再生産で俄然気を吐く同社の職人集団「ジャガー・クラシック」です。

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あまり声高にはアピールしていなかったようですが、持ち込んだのは1984年モデルの「XJ6シリーズIII」でした。ハード系は最新の技術で整えられ内装もご覧の通り。聞けばこの車両のオーナーはロックバンド「Iron Maiden」のドラマーであるニコ・マクブレインがオーダーしたワンオフモデル。

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アメリカ流にいえばレストアとレストモッド(オリジナルを尊重しつつ、パフォーマンスを中心に現代流アレンジを加える)の中間的仕上げでしょうか。かつてのフラッグシップサルーンであるクラシックなXJですが、コレなら2018年の今も魅力たっぷりに映ります。

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ちなみに現行モデルのXJは年内に次世代型が公開されるとのウワサです。過去の遺産をどう活かすのか。開発チームはいよいよ正念場を迎えることになります。
ランドローバーの注目モデルは既にアナウンス済みではありましたが、世界限定999台のスペシャルモデル「RANGE ROVER SV COUPÉ」です。

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一瞬、アレ? と思うかも知れませんが、このレンジローバーは2ドアボディが最大の特徴。クルマ好きの方はご存知でしょうが、実は初代レンジローバー(1970年~)は2ドアSUVとして誕生したのです。
大戦後をランドローバー(後のディフェンダー)の成功で乗り切った同社でしたが、当時このモデルは多目的車として使われる一方で、クラス階級の一部は4ドアに改造し内装を高級サルーンになぞらえて仕上げるなど、別途コーチビルダーに依頼しカスタマイズを施していたという背景がります。
同社のビスポーク部門を担うランドローバーのデザイン・チームとスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が総力を上げて開発した「RANGE ROVER SV COUPÉ」。とても手のかかる大胆なパネル変更でまさにヘリテージを具現化した1台となるでしょう。
パッケージ的には原点回帰なモデルですが、この特別感は尋常ではありません。2ドアのフラッグシップSUVを作りヘリテージを訴求できるのはレンジローバーしかないのですから。

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気になる中身はもっともパワフルな最高出力416kW(565ps)、最大トルク700Nmの5リッターV型8気筒スーパーチャージドエンジンを搭載。データも0-100km/hが5.3秒、最高速度266km/hとの公表値ですから、決してライバルに見劣りしないはず。
知識欲を満たすためにあえてスペックを並べてみましたが、ラグジュアリーの本質は数字ではありません(カメのように遅ければハナシは別ですけど)。

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インテリアはデュオトーンのレザーシート(フロント/リア)とビスポークのキルトパターンが最高に上品かつセクシーです。前後シートのカラーを別々にする、なんて芸当も2ドアならでは。無論、トーンを揃えることも可能です。

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見ているだけでため息が漏れてしまいそうな特別な2台。日頃ナマケモノなワタクシとしても流石に❝稼がにゃアカンなぁ❞と染み染み思うのであります。

Range Rover











Text:Seiichi Norishige
ジャガー・ランドローバー・ジャパン
0120-18-5568(ランドローバーコール)
■Range Rover SV Coupé – Sumptuous Interior