色使いを駆使して旬のトレンドを楽しむ、大人のコーディネイト術
今回は、今年の夏のピッティ取材でも多かった“コロニアル”や“サファリ”の「エロサバ」テクをお伝えしたいと思います。あまりエロくなさそう、と思うなかれ。意外や意外、干場流のコーディネイトでは、断然セクシーになってしまうのです。

アイテム
ジャケット/ブリッラ ペル イル グスト
シャツ/フェデーリ
ショーツ/アバクロンビー&フィッチ
サングラス/レイバン
バッグ/ブルネロ クチネリ
ベルト/ノーブランド
サンダル/チャーチ
(すべて干場私物)
オイオイ、こんなにさみーのにショーツかよ! なんて声が聞こえてきそうですが、まあ、そんなに焦らなくても大丈夫です。ここでお伝えしたいのは、干場流のコーディネイトの考え方。それを応用すれば、今の時期にも置き換えられるんです。だから、ショーツだってことは一旦無視しちゃってください(多少、強引ですが)。本当は、更新をサボっている間に、こんなに寒くなるとは思っていなかった、というのもありますが、そこはご勘弁を!
これは今年の夏によくしたコーディネイトです。ピッティ・ウオモの取材にもこんな感じで行ってきました。というのも、次はそろそろ“コロニアル風”のスタイルがくるかも、という予感めいたものがあったんで、それを実際に自分の目で確かめてみようと思い、干場流“コロニアル”ルックで出向いた次第です。
“コロニアル”ルックというと、代表的なのが1968年にイヴ・サンローランが発表した「サファリスタイル」です。サンローランは、かつてフランス領だったアルジェリア生まれ。ヨーロッパの貴族たちの間では1920年代あたりから、最も刺激的なリゾートとしてアフリカ大陸に狩猟旅行に出かけるのが流行していたんです。で、そのときお抱えのテーラーに仕立てさせたのが、サファリジャケットの原型であり、アルジェリア時代のサンローランがそれを目にしていたとしても不思議ではありません。
以降、ファッションの世界ではたびたび“コロニアル”とか“サファリ”といったキーワードが注目されるようになったわけですが、サンローラン自身も着ていた、あのカーキ色のサファリジャケットとフレアパンツの組み合わせが強烈すぎて、なかなか昔のイメージから脱却できない。そうじゃなくて、今この時代に“コロニアル”“サファリ”を考えたら、どうなるだろう? と思い立ち、手持ちの服を動員してコーディネイトしてみたのがこれなんです。
なで肩のナポリ風ジャケットは、本来はスーツの上着。僕が敬愛するビームスの無藤和彦さんが手がけるブリッラ ペル イル グストのものです。これは濃いブラウンというのが重要でして、2017年度版の“コロニアル”“サファリ”は、アイテム選びよりもカラーリングでそれらしく見せるほうが今っぽいと思ったんです。ここ重要ですよ! ベーシックなアイテムの組み合わせなのに、“なんとなく”トレンドのスタイルに見えてしまう。しかも、そうすることによって、トレンドが終わってしまっても、別のコーディネイトに使えるわけですから、ある意味経済的です。大人がトレンドを楽しむには、とっておきの手だと思いますよ。
ベージュのシャツはフェデーリのものなんですけど、こいつが超エロい。コットンのカットソー素材で、すごく薄くて柔らかいんです。美女が触れたら、そりゃもうウットリして気絶するぐらい。ただ、弱点もあって、意地が薄すぎてジャケットを脱ぐと乳首の位置がわかってしまう。勃ったらアウトですから、緊張して脱げないですよ。で、またその緊迫感がセクシーさを生んだりして……。なかなかいいサイクルとなります。
あとは“コロニアル”“サファリ”の味付けとして、ミリタリー的な雰囲気を感じさせるオリーブグリーンのカーゴショーツと、足もとにグルカサンダルを加えました。サンダルは、本当はレザ—ソールだったのですが、WHで使っている7ミリ厚のコバを付けて、ビブラムソールに貼り替えています。ちょっとボリュームがあったほうが安定して見えますからね。
で、このへんでまとめに入ると、このコーディネイトのエロさの秘訣は、日焼け×コロニアル。それにシャツのしっとりとした手触りでしょうね。あのトロンとした感じとシャツの開けた胸元から見える日焼け肌。これに尽きるでしょう。って、やっぱりこの時期のコーディネイトには無理があるか!
今回のスタイルのキモは……。
● 主役となるジャケットはベーシックのデザインを。
● 色使いは、ブラウン、ベージュ、オリーブグリーンの3色で。
● シャツはトロミのある素材感のものを選んでセクシーに。
● ショーツはユーズド感のあるもので、こなれた印象に。
● 足もとは、ミリタリー的要素の味付けとしてグルカサンダルを。
Photo: Ikuo Kubota(OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba
3冊目の書籍が発売になりました。今回は、難しいとされる大人のカジュアルスタイルについて書いています。読んでない方はぜひ!
干場義雅が教える
「究極の私服」
(日本文芸社)

2冊目の書籍は、色気についてです。 普通に見えて、なぜか人を惹きつける男の共通点について書いています。読んでない方はぜひ!
一流に学ぶ
「色気と着こなし」
(宝島社)

1冊目は、スーツの着こなし術から世界の一流品選びまで、基本的なことやお洒落の本質について書いています。読んでない方はぜひ!
世界のエリートなら誰でも知っている
「お洒落の本質」
(PHP出版)

エロサバ-Hoshipedia
「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。

『FORZA STYLE』編集長
干場義雅
尊敬する人は、ロロ・ピアーナの元会長セルジオ・ロロ・ピアーナさん、ピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナさん、トッズの会長ディエゴ・デッラ・ヴァッレさん、格闘家のブルース・リーさん、初代タイガーマスクの佐山サトルさん。
スポーティでエレガントなイタリアンスタイルを愛し、趣味はクルーズ(船旅)と日焼けとカラオケ。お酒をある一定以上飲み過ぎると、なぜだか一人感無量状態になって男泣きする現在44歳の小誌編集長。東京生まれ。
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