断酒解禁。勝利の美酒も格別だろう。
7月2日に投開票された東京都議選で歴史的な圧勝を遂げた小池百合子氏。都民ファーストの党の党首として選挙戦に臨み、古巣自民党との一騎打ちに圧勝したのはご存じの通りだ。

「古い議会から新しい議会へ」のアジェンダは都民に広く受け入れられたが、築地と豊洲両にらみの政策には、煮え切らないと感じた都民も多かったのではないだろうか。ぬきんでた政策が乏しかったにも関わらず、都民ファーストが過半数を奪取したのは、加計、森友学園、豊田議員、稲田防衛相の「不祥事ドミノ」による敵失だけではなく、小池氏の巧みなイメージ戦略にもあった。
小池氏のイメージカラーは緑。色彩心理学によると、グリーンが人間の心身に与える影響は甚大だ。「安寧」「誠実さ」「フェアネス(公正さ)」「新鮮味」。緑は人間が肉眼で感知しうる可視光のほぼ中央に位置するため、潜在的に「公平」や「保守」といったイメージを喚起させるという。今回の都議選では連携した公明党のポスターも緑。都民ファーストの候補者以外にもグリーンを基調とした選挙戦を展開する候補者も多く、猫も杓子も緑色といった風情だった。

「東京中が緑に染まればいいと思う。緑の中で本物を探す戦いになる」。選挙中、こう息巻いていた小池氏だが、今回新人議員が多数誕生した都民ファーストにも、今後その言葉が反響してくるのではないか。
Photo:getty images
Text;栗P
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