平塚の昭和遺産な町中華で気絶チャーハン
高校生の頃は、DCブランド全盛期で肩パッドの入ったジャケットを着ていた。渋谷のラスカラでチークタイムに胸躍らせていた甘酸っぱいディスコ青春時代だ。
その後は、DCの衰退とともに、アメカジという渋カジ以前のスタイルが生まれた。ちょうど高校を卒業する頃にアメ横とセレクトショップを知り、今のような定番服へのスタイルになっていった。
その当時、友達から借りてよく着ていたのがアルファ社の黒のMA-1だ。裏地がオレンジ色で、とにかく80年代後半の渋谷ではみんな着ていた。ここ数年オーバーサイズを着こなす若い世代を見かけるとオヤジ気分で微笑ましくなる。
40代になって古着に興味を持ち、ホンモノのMA-1を普通に着たいと思い、この軍モノを手に入れた。色は黒ではなくセージグリーン。オーバーサイズではなく、普通のおっさんが何も考えないで着ている感じが俺の気分。なのでジャストサイズをさらっと羽織っている。
いい意味で野暮ったいヴィンテージには、ホワイトデニムとスウェードブーツを合わせるのが俺のスタイル。
ここからがアニ☆ブロの続きってことで、神奈川の寒川神社へお参りした後に、無性に町中華が食べたくなり平塚へ向かった。知る人ぞ知る町中華の隠れた名店「大陸」だ。
店先にある路上に置かれたショーケースは完璧なヴィンテージ級だ。家にインテリアとして飾ってみたい。
かなりエイジングされていて、もうこれを見ているだけで、昭和好きな俺は気絶&気絶……。
えっ??なんとラーメンが430円。
値段までも昭和のままで時が止まっているのか?
チャーハン500円!!
ワンコインメニューがあるのもリアル町中華の証。
餃子なんて皿からはみ出て空中に、浮いてるぞ。
380円ってマジか???しかも8個なんて安すぎる。
ヤバい~町中華のかつ丼も悪くない。
昼の3時なのに地元民で店内は満席だ。
座敷では地元のオヤジさんたちが昼ビーしながら平塚ローカル話で盛り上がって帰っていた。
やはりメニューが多く迷ってしまう。
チャーメンって、いったいなんだ?
サンマーメンもいいなあ~
まずは昼ビーで喉をうるおし、アニキセレクト渾身の3品を注文。
町中華と言えば焼き餃子。ヤバい。サイズ、焦げ目どこからみても俺好み。
美味すぎる!! 昼ビーに焼き餃子!! なんでもない感じが町中華の王道だ。
完全に気絶チャーハン……。言葉が出ない。
一口食べると、やや薄味でインパクトがないかと一瞬思うが、優しい味付けが徐々に効いてきてマジで美味すぎる。シンプルな具なのに、何を入れればこんな味になるのだろうか?これは「大陸」で必ず食べていただきたい。
これがチャーメン。ざっくりいうと塩味の野菜やきそばのようなもの。汁なしタンメンとも言える。
野菜炒めの旨味塩加減で、これまた美味い!!チャーメンとは炒麺のことで、いわゆる麺を炒めたもので、あんかけ焼きそばとかもその中に入るらしい。
ご主人は今日もここ平塚の「大陸」で地元民のため、この味を守り続けている。俺が愛する古き良き懐かしの町中華のご主人は高齢の方が多い。次の世代に引き継がれなければ絶滅してしまうのだ。
できるだけ長く店を続けて欲しい気持ちを込めて「ごちそうさまでした。美味しかったです!!」と声をかけ、俺は店を出て平成の街に戻っていった。
ヴィンテージのMA-1で80年代に米軍で使用されていたもの。8279Fというモデルでグランドクルー用のため裏地はオレンジではなく表生地と同色になっている。個人的にはこの同色タイプがしっくりくるのだ。古着の軍モノにこだわらなければ現行のアルファ社製のものが着こなしやすくおすすめ。
Photo & Text:Eiji Katano
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今回のアニキおすすめの店
「大陸」
神奈川県平塚市代官町9-10
Tel. 0463-22-3791
https://tabelog.com/kanagawa/A1404/A140407/14004893/
営業時間 11:00~22:00
定休日 水曜
プロフィール
片野英児(かたのえいじ)
1968年生まれ。昭和とメンズ服飾を愛してやまない47歳。小誌編集長の干場(ほしば)がアニキと呼んだことから、いつしかアダ名がアニキに。趣味は、スナックで昭和カラオケ。呑みすぎると、歌いながら、なぜか干場と泣き合う熱き男。好きな場所は軍艦島とイタリア。プロレスに行くと、なぜかマスクをかぶって観戦したくなってしまう。