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LIFESTYLE Special Talk

大河原 亮高のアスリート魂!
ラグビー日本代表 山田 章仁さん 後編

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アスリートを落とした、アゲマンの一言とは?

前編はこちら

どんな時も前向きな姿勢を忘れず、逆境に強いアスリート。彼らの生き方や考え方には、ビジネスマンにとっても学ぶべきことが沢山あります。普段聞けないプライベートや業界の裏話を交えながら、アスリートの本音を聞き出すコーナーです。インタビュアーは、元プロラガーマンの肩書きを持ち、GQが選ぶ日本一の洒落男にも輝いたアスリートイケメン大河原亮高。熟成肉のイタリアンバル「decollo」のオーナーもつとめる彼に、アスリートの言葉から、ビジネスマンにも役立つ教訓を引き出してもらいます。第一回目のゲストは、大河原がプライベートで交流の深いラグビー日本代表の山田 章仁氏。お互いリスペクトしあう仲という二人は、オリンピックから結婚観まで話が盛り上がりました。

大河原:なんだそれ。持ち上げても何もでないぞ(笑)。

山田:いや、本当に。

大河原:皆が口を揃えて言うんだけど、アキ(山田)がボールを持つと、何かするんじゃねーかっていう雰囲気を醸し出してるんだよな。そして自分でも、何かしてやろうって思ってるから、見ていて面白いんだよね。ワールドカップでも、クルクル回ってトライ決めるとかあったけど、あんなのは、お前じゃなきゃできない!

山田:よく昔、エディ(パナソニック時代の監督)さんにどんな選手が理想かと聞いたら、コンスタントに結果を残せるのが良い選手だと教わったんです。それはもちろん大切なことなんですけど……。毎回100点は無理なんですよ。だから、時には60点もあれば70点の時もあるんだけど、120点を出したい選手になりたいと思うようになったんです。それだけ目立つプレーができれば、例え60点の時があったとしても、120点のプレーができれば、そんなの帳消しになるんですよね。

大河原:いやー、鳥肌立つね。その考え方、流石だわ。しかも、そのクオリティが上がってるから、さらに凄い結果が残せるようになったんだよね。だけど、監督の評価とはズレちゃうから評価しにくい選手だと思うんだ。でも、毎回80点の選手なんて見ててもつまらないじゃん。マイナスなプレーもしなければ、良いプレーもしない。それよりも、ミスもするけど、めちゃ良いプレーするぜ!って方が、ファンも喜ぶと思うんだよね。

サトシーノ:場外ホームランか、三振か!みたいに、狙ってプレーしてるのが格好良いですね。

山田:世界の一流プレイヤーでも、いわゆる面白い選手と普通の選手がいるんですよ。スキルが高いから、変なミスはしないんですけど、そんな目立って良いプレーもしないんですよ。エディさんの言われるように、インターナショナルなプレイヤーは平均80点が多いんです。でも、たまに120点超えるような選手もいるんですよ。だからベースを上げて、自分の特色を消してない人を何十人か見てきて、自分自身もそうなりたいと思ったんですよね。

大河原:今、本当にそういうプレイヤーになってると思うよ! でも、そのアベレージが、海外選手に比べて日本人は低いと思うんだよね。

サトシーノ:日本代表の中には、山田さんみたいなタイプの選手は他にいないですか?

大河原:俺が知ってる限りだと、他にはいないね。お客さん目線で見てても、相手を出し抜いてやろうというエンターテイメント性を持ってプレイしてるのがわかる。普通に抜ける所でも、格好良く抜いてやろうってね。

サトシーノ:モチベーションを保つためにしていることってありますか?

山田:自分は、環境適応が上手い方だと思うんです。どんな場所に行っても、すぐに慣れてしまう……。だからこそ、常に居心地の悪い場所を探してあえてそこにいるようにしています。

サトシーノ:そのことはモチベーションに繋がるんですが?

山田:居心地が悪い場所にいることで、常に自分自身が成長できると思うんですよ。例えば、プライベートで言えば、積極的に会ったことのない人に会いに行くとかしています。どんな格好でいけば良いとか、どんな話をすれば良いとか……。恥をかくかもしれないけど、人間的には大きく成長できると思うんですよね。環境に甘んじず、トライし続けたいんです。

大河原:自分を客観的に見えてるよね。自分は、環境に慣れやすいやつとかって、自己評価なかなかできないぜ?

山田:亮さんみてると、勉強できること沢山ありますよ。

大河原:普通に飛び込めばトライできるのに、そこに追っかけてきたでっかい黒人選手にわざわざ向かって、バチーン!って真っ正面からぶつかって、相手のあご割ってトライしたこともあったよね。それは、アキじゃなきゃ無理だなと思ったよ。結果は最高だけど、実際かなり相手もでかいし、リスクあると思うんだけどあのときなぜ飛び込んで行ったの?

山田:僕は常に最短距離でトライできる確立の高いプレーをチョイスしているんです。あの場面で言えば、あれがベストだったんです。

大河原:普通の日本人なら、その場面は外に逃げるとかすると思うけど、最短距離で考えれば確かにアレが正解かもね。結果的に相手ぶっ飛ばしてるわけだしね。でも、なかなかその選択は普通の日本人には無理だね。そんな意気込みを踏まえて、オリンピックに向けた豊富を聞かせてよ。

山田:やっぱりオリンピックって、アスリートの夢なんです。オリンピックに挑戦するって格好良いじゃないですか。たぶんラグビー人生でラストチャンスになると思うので、このラグビー人気を追い風にして、絶対夢を叶えたいと思います。

大河原:俺は物欲の塊だけど、アキは昔からそんなに物欲ないよね。

山田:物欲ってのはないですけど、時間と仲間は大切にしたいと思ってます。ファッションに絡めて言えば、キメキメで気を遣う人といるよりも、パジャマでも気の合う仲間と一緒にいたい。

大河原:良い事言うね〜!

山田:だから、パジャマでも大事な話ができる仲間を作りたいと思っています。

大河原:大人になってそういう人がいるっていうのは大切だよね。

サトシーノ:女性のタイプはどうですか?

山田:外見で言えば、綺麗にこしたことはないですけど、自分にないものを持ってる人に惹かれますね。海外経験が抱負だったり、健康的なアストリートの人も好きです。

大河原:アキが結婚を決めたときの決めては?

山田:何でも嫌がらずに一緒にやってくれたんですよね。例えば、一緒にジム行ってくれたり、読書に付き合ってくれるとか、無理して合わせるとかではなくて、一緒に自分がやりたいことに、楽しんで付き合ってくれたんですよ。付き合う前に、結婚相手にこんなことを言ったことがあったんですよ。「俺が日本代表に選ばれてから、付き合って欲しい」と。そしたら、「世界で戦いたいってこと言ってる人が、そんな細かいこと言ってるようじゃダメじゃん」って言ってくれたんですよ。じゃあ、明日から……みたいな(笑)。

大河原:普通の女の子だったら、日本代表になるまで待ってる〜!とか言いそうだけど、何ちっちゃい事言ってんの!っていえる女性が格好良いよね。「あげまん」って、こんな人を言うんだろうね。

山田:パートナーって、常に自分のペースを乱さないようにして、さらに穴をひっぱたいてくれるのが最高なんですよね。

大河原:10年後の目標は?

山田:もっとグローバルな人間になっていたいと思いますね。オリンピックもありますし。でも、今が一番大切かなと。

大河原:過去の栄光にすがるやつとかって、本当にクソだと思うんだよね。俺も、GQで日本一の洒落男に輝いたけど、そんな2年前のこと言われるの本当は嫌なんだよね。

山田:それ凄くわかります!僕も、もうワールドカップのことは良いかなって、思うんです。男は常に先を見て動いていたいですよね。

大河原:7人制は、大番狂わせあるからね。恐れずにバンバンチャレンジして欲しいね。人と違うことをすることを恐れないアキのプレーに注目して欲しいね。

サトシーノ:今日はかなり濃い話していただきましたね。

山田:本当ですよ、亮さんに乗せられて、どこよりも濃い話してしまいましたよ(笑)。

Photo:Tatsuya Hamamura
Text:Satoshi Nakamoto

山田 章仁(Akihito Yamada)
ラグビー日本代表、7人制日本代表、U19、U23日本代表、日本選抜。現在はパナソニック ワイルドナイツとスーパーラグビーのサンウルブズに所属。「山田がボールを持てば、スタンドが沸く」とまで言われるほど、プレーの奇抜さが目を惹く存在でもあり、日本代表定着が期待されるプレーヤーの一人。



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