レッド・ウィングが考える
ヴィンテージ顏の正解がコレ!
レッド・ウィングの存在をはじめて知ったのは、今から遡ること、渋カジブームの頃でしょうか。エンジニアブーツやロガーブーツに憧れて、ちょっと背伸びしてみたり。アウトドアやストリートファッションに傾倒して、アイリッシュセッターにどっぷりハマったこと、最近ならピッティのスナップなどで見かけるイタリア人の履き方を参考にしたりと、いつの時代も気になるブランドです。
この春に発売予定の「クラシックドレス」と呼ばれるラインの新作は「ミルワン ブルーチャー・オックスフォード]は、レッド・ウィングの魅力を再確認できる要素を兼ね備えています。
同社がオックスフォード(短靴)の開発に力を入れはじめたのは、自動車が普及し、舗装路が増えてきた1920年代後半にまで遡ります。レッド・ウィング社のあるアメリカ中西部では、それ以前、道路環境や交通手段といった要因から、オフィスで働く人々でも日々6インチ丈のブーツを履くのが一般的でした。これが、環境の変化により変わりはじめた、1932年に発売された短靴の用途は今日でいうところのドレスシューズそのものでした。
そこで「ミルワン ブルーチャー・オックスフォード」は上記のスタイルに近づけるため、米軍のミルスペックのラスト、「U.S. Mil-1(ミルワン)」を使用しました。この木型は1953年に米国海軍の靴用に使われていたネイビーラストをベースに開発され、後の米軍のオフィサーシューズに使われたものです。そのデザインはアメリカのオックスフォードの典型と呼べるものです。
この他にも細部を見渡すと様々な工夫が見て取れます。ライニング無しで作られていた1930年代のワークシューズとは異なり、フルレザーライニング仕様に変更、下部を土踏まずまで伸ばしたバンプ、隠しハトメ式の6つのアイレット、オフィサーシューズに見られるT型バックステーとして、ラストの持つフォーマル感を活かすデザインにアレンジ。レザーはヘファーハイド(雌の成牛の皮)をなめし、レジン(樹脂)系のトップコートを施しポリッシュすることで生まれる艶感が特徴です。ソールはレザーソールにラバーのタップ(半張り)を組み合わせています。
と言うように、ウンチク満載の一足ですが、本当に重要なのはそこじゃありません。この素晴らしい靴をどう履きこなすし、日常を豊かにするか。そんなことを吟味した上での購入をおすすめします。
確かにヴィンテージって、雰囲気がすごくいいんですが、いつものファッションにすんなり取り入れようとしても、ぶっちゃけハードルの高さを感じてしまうことも事実です。そこでの手間やストレスを省いてくれるレッド・ウィングの短靴は、ノスタルジックな気分だけでなく、コーディネイトに新しい風を運んでくれるはずです。オンオフ問わず使えるので、ガンガン履いて自分色に染めていくと愛着がグンと増してきます。ぜひお試しを!
Text: FORZA STYLE
【問い合わせ】
レッド・ウィング・ジャパン
03-5791-3280
http://www.redwingshoe.co.jp