400年の歴史に溶け込むように泊まる「篠山町城下町ホテルNIPPONIA」
今回ご紹介する「篠山町城下町ホテルNIPPONIA」は、町全体を「ひとつのホテル」と見立て、築100年超の古民家を含む4棟を、宿泊施設、飲食店等として改装した施設であります。場所は、兵庫県篠山市北新町に位置し、国の史跡に指定されている約400年の歴史を持つ篠山城の城下町。建物や町の歴史を感じながら、歴史に、街に、溶けこむように過ごすことができるのが、このホテルの特徴でして……。言ってみれば、江戸から参上したお殿様とお姫様になれちゃうってことなんです（笑）。
殿と姫をご案内する宿泊棟は、明治時代から昭和のものまで、築100年を超える歴史的に価値の高い建物が中心。4棟ある建物の名前には、地元にゆかりのある菊の名からONAE（オナエ）をはじめ、SAWASIRO（サワシロ）、NOZI（ノジ）、SION（シオン）と名付けられています。
その中でも、お2人にお泊りいただきたい注目のお宿は明治期に建てられた元銀行経営者の旧住居を宿泊棟にしたONAE(オナエ)。主屋、離れ、土蔵が残り、庭園には篠山城の見張り台に使用したといわれる榎(えのき)の大木が佇んでいます。
お部屋はオナエ棟の中で最も広い、ロフトタイプの客室です。蔵の装飾扉から10帖の広々とした板間へ。ロフトには6帖の和室があり、「土蔵」独特の重厚で落ち着いた雰囲気が漂っているのであります。
そしてもうひとつご紹介したい棟が、国の伝統的建造物群保存地区に指定された河原町の一角にあるNOZI（ノジ）。創建は明治前期とされ、長屋として建築された家屋は、間口が狭く奥行きが深い敷地・建物の形状が特徴的です。お２人にお勧めは土間と６帖洋間のベッドルームがある客室。
茶屋（カフェ）や四文屋（ショップ）が立ち並ぶ通りに面し、城下町で暮らす町人の息吹が感じられてお姫様はご機嫌になるはず。 大きな格子窓が美しい、かつて土間として使われたお部屋は日々武芸や物書きなど、お忙しい日常を離れ、姫様とお酒を交わしながらゆったりとした時間を過ごされるのがよろしいかと……。
お風呂は古い建物とはあいまって、現代風な作りのシャワーと浴室がついており。広い浴槽でゆったりとお湯につかっていただければ、遠い江戸からの旅の疲れも吹き飛ぶかと思われます。
長旅の疲れを湯に浸かり癒された後は、お食事にご案内。地産地消を基本として、丹波の黒大豆や地元野菜、そしてブランド牛である丹波牛など、月ごとに旬を迎える滋味豊かな最高級の食材を使用した本格フランス料理。いつも和食をお召しになっている殿と姫にとっては、目にもお口にも新鮮ではないでしょうか？ 「やはりフランス料理も大変満足じゃったが、和食も恋しいな……」ということであれば、翌日の朝食でゆっくりとご堪能いただけます。地元農民たちが手間と時間を惜しまずに育てた、新鮮で美味しい野菜を和風スタイルの主菜とし、丹後・但馬で水揚げされた新鮮なお魚が２人のお腹を満たしてくれます。
お腹も満足いただけたところで、少し城下町をお散歩されるのもオススメです。
篠山城跡大書院や安間家資料館などの施設を見学し、伝統的な町並みが残る河原町妻入商家群を歩いていただければ、この地の歴史をひしと感じていただけること間違いなし。さて、殿様、姫様、今回のご滞在お楽しみいただけましたでしょうか？ 次回は武士と町娘……。なんていうシチュエーションでのご滞在なども楽しいと思われます。
歴史溢れるこの町で、別の立場から町を眺めていただくと、まったく違った印象や表情が見えてくるはず。“400年の歴史に溶け込むように泊まる”。そう！ あなたも歴史の中の登場人物になれるのです。ふふふ、なんか、ちょっとエロいですね（笑）。
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Text : Akiko Uehara
【篠山町城下町ホテルNIPPONIA】
兵庫県篠山市西町25番地 ONAE棟
0120-210-289（フリーダイヤル）
交通：JR東海道本線「大阪」駅よりJR福知山線（宝塚線）
「篠山口」駅より無料送迎にて現地まで移動
施設：客室4棟11室、レストラン、カフェ、ショップ
宿泊料金：平日:お1人様1泊2食付2万2千円～（税・サ抜き）
土日:お1人様1泊2食付2万5000円～（税・サ抜き）
http://sasayamastay.jp
