「足を組んだときが一番カッコいい」
干場の考えるブーツの履きこなし論
2015年11月8日(日)銀座三越5Fにて人気の紳士靴、WH(ダブルエイチ)が発売開始! それを記念したトークイベントが開催されました。 今回も謎の覆面、ファッションタイガーが現れ、現場は騒然!? トークテーマは「WHを履いて、楽しむ銀座」。坪内氏と干場の銀座の楽しみ方とは? 話がドンドンエスカレートしてあんなことまで言ちゃった!? その模様をお届けします。
主催(田代氏):皆様、本日はご来場下さり誠にありがとうございます。あれ、今日は干場さんちゃんとご出席して頂けたんですね(笑)。まさかファッションタイガーがまた代わりにやってくるのかと思って正直、冷や冷や……。あ、いや、楽しみにしていたんですけど。
干場:今日は、大丈夫です! 僕も2回続けてダブルブッキングとか業界にいられなくなっちゃうじゃないですか! あいつは、あくまで僕のバーターなので。
坪内氏:いや〜。良かった、良かった。今日はちゃんと干場さんで(笑)。この間のトークイベントは、本当にどうなるかと思いましたよ。お客さんもずいぶん引いてましたからね(笑)。はははは!
(後ろの方から足音が……。)
F.タイガー:とおう! ファッションタイガー見参!
会場:(ざわざわ)冷めた視線……。
田代氏:ええええーーー! な、なぜ干場さんいるのに、あ、否、なぜファッションタイガーがここに!? 本当にあなた誰!?(聞いてないシチュエーションに戸惑う司会)
F.タイガー:間に合ったぜ〜! ってあれ!? 干場さん、会場かなり冷え冷えじゃないっすか!? かなり温まってるから来て大丈夫って聞いたのに(焦)。
坪内氏:そのかん高い声……。どこかで聞いたような……? それにその髭……。
干場:(にやり)
F:タイガー:ま、まあ……。干場さんいるなら、俺の出番は無いようだな。わかった、帰る! ではサラバ〜!(恥ずかしながら猛ダッシュ)
田代さん:えー、皆様、大変失礼いたしました。それでは、気を取り直してトークショーに移らせて頂きます。 早速ですが、干場さんに今回の新作のブーツの魅力について伺いたいと思います。

干場:いや〜。ファッションタイガー、やっぱり現れましたね〜。(嬉しそう)そうですね、新作のブーツなんですけど、一番のポイントはスタイルがよく見える効果。実は、5cmも足が長く見える仕組みにしているんです。
田代氏:5cm! それはどういう仕組みなんですか?
干場:インソールにカップインソールを採用してまして、厚底効果があるんす。さらにヒールの高さによって足が長くなって、身長も高くなるんですよ。デートの時って、女性はハイヒール履いてきたりするじゃないですか?。そうした時に身長が男の方が低くなったりしてヤダな〜って思ってる人多いと思うんですよね。これを履けばスタイルもばっちり見えます!
田代氏:それは、かなり男性にとっても自信に繋がりますね! 意識しなくても身長が高くなるって嬉しいですよね。

干場:あと、ビジネスの時でもスタイルがよく見えるシューズって重要なんですよ。世の中のビジネスシューズって格好悪いデザインが正直多い。そのスーツにその尖った細いシューズは合わないでしょ!って。WHは、足長効果もあるし、スタイルもよく見える。さらに、履き心地もフワフワ! なんか宣伝っぽいですけど、事実なんで、ぜひみなさんに履いてもらいたいです。
田代氏:ブーツを履く時のお洒落なポイントってありますか?
干場:メンズファッションって、まずパンツからトレンドは変わるんです。今は、テーパードシルエットで、裾幅が細いパンツが主流なんですけど……。細いシューズを合わせると格好良くないんですよ。ボリュームを持たせることで安定感が生まれるんです! 今日の僕の服装で言っても、WH履いてないと間抜けなんです、実は(笑)。それくらいシューズの役割って、スタイリングにおいて相当重要なんです。シューズを変えれば、もっとバランスが良いスタイルになるのになあ〜って思う、惜しい人たちが世の中には沢山いるんですよね〜。
坪内:モードにも寄ったデザインだから、スーツだけじゃなくて、ジャケパンやモードカジュアルにも合わさせれるシルエットなんですよ。
干場:ブーツを履くときって、足を組んでいる姿が一番カッコいいんです。パリコレのショーを見に行った時に、最前列にいるエディターやスタイリストが皆、足を組んでるんですね。短めのパンツ丈からのぞくブーツがセクシーなんですよ。コートも肩にかけちゃったりして、そうした見られることを計算した「こなし」を身につけると、ブーツも格好良く見せられます。
田代氏:今日のお二人のスタイリングをお聞きしたいんですけど、干場さんと坪内さんは対照的なコーディネートですよね。でもどちらも足下は、WHでばっちり決まってますよね!
干場:僕のコーディネートはいつもと変わらないんですけどね。コーディネートで一番意識してるのはバランスです。素材、シルエット、デザイン全てのバランス。あとは僕が常に言ってるT.P.P.Oです。特に季節は素材と色は季節によって変わりやすいものだから、スタイルは変えずともそこには凄くこだわってます。
田代氏:なるほど〜。坪内さんはいかがですか?
坪内氏:僕は、いつも攻めてますよ(笑)。今日は、まだすごく纏まってる方です。普通の人が見れば、これとこれはあうんだろうか?っていう組み合わせの方が好き。柄に柄、更に柄を合わせるような感じとか。フィーリングって凄く大切にしています。

干場:坪さんのコーディネートは、究極ですよ! 一般に真似してもこうはいかないので、難しいんです。細かい所まで計算尽くされているから美しいんです。大御所の奏でるフリージャズみたいなもので、素人が聴いてもわからない神の領域ですよ。
田代氏:確かに、難しいですよね〜。では一般的にはどういう所に気をつけると、お洒落なコーディネートって上手くいくと思いますか?
前半はここまで! 次回は、干場と坪内氏が語る銀座の魅力とは。乞うご期待!
Photo,Text:Satoshi Nakamoto
坪内 浩 (Hiroshi Tsubouchi)
マグナムの創立メンバーであり、世界的有名なシューズデザイナー。自身のブランド、ヒロシ ツボウチとWH(ダブルエイチ)のデザインを手掛ける。ファッション業界では知らぬ人はいないウェルドレッサーとしても有名。自身の美学に基づいた流行を 追わない個性の光るスタイリングからも目が離せない。
ファッション・タイガー (Fatshion Tiger)
世界にはびこる“ダメなファッション”を撲滅するため「ファッション虎の穴」から這い出てきた覆面のニューヒーロー? 現在42歳という情報のみであとの詳細は不明。得意技はアントニオ猪木のモノマネ。