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【連載】拝啓、40男(イケフォー)諸君。
『最近、だれかを口説いてますか?』

Vol.1 「リュクスな"イタメシ"×東京・神田」という選択

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「リストランテ シャイー」の驚きと安心感
神田のイメージからはかけ離れた異空間

安い居酒屋にサラリーマンが集う街。神田といえば、多くの人はそんなイメージを持っているかもしれません。しかし、神田駅から5分ほど歩いたところに、そうしたイメージとはまるでかけ離れた名店があります。それが、今回ご紹介する「リストランテ シャイー(RISTORANTE CHAILLY)」です。



こじんまりと佇む「リストランテ シャイー」の外観だけを見ると、「街のきれいな洋食屋」と言われても違和感がありません。しかし、扉を開け、店に一歩足を踏み入れると、そこは別世界。



赤を基調とした店内。各席にはブランケットが用意され、ワイングラスやカトラリーがきれいにセッティングされています。カウンターの向こうには、シェフたちの調理している様子がつぶさに見ることが……。活気がありつつも、上質で落ちついた雰囲気。神田=居酒屋とイメージしていると、これだけでも驚きでしょう。しかし、驚きはまだまだ続きます。

"イタリアン"の枠に収まらない驚きと安心感が同居する料理

まず目を見張るのがカトラリー。ナイフ、フォークに加え、箸も用意されていること。通常のイタリアンではあまり目にすることはない光景です。そして、席に着き、最初に供されるのが、”あるもの”(笑)。これから店を訪れる方に驚きを残しておきたいので、”あるもの”の正体はここでは伏せておきます。予想をいい意味で裏切ってくれるハズです。

さて、いよいよ料理です。その日に入荷したもので料理を作るので、「リストランテ シャイー」にはメニューがありません。基本的には料理1品にワイン1杯の組み合わせで料理がやってきます。



まずは真鯛のカルパッチョ。昆布〆された真鯛。その上に乗っているのは、頭と骨をローストし、白ワインと水で煮込んだものから作られた煮こごり。醤油でマリネされたブラックオリーブが散りばめられ、パクチーがアクセントになっています。すだちのほのかな香りはさらに食欲をかきたて、次の一品への期待を増幅させます。



次はフランス・ロワール産のホワイトアスパラ、菜の花、ビーツのオランデーズソース。ミルクで煮込まれたホワイトアスパラはフォークに力を入れずとも裂けるほど柔らかい。レモンが香るソースは、ほのかな酸味を残しつつ、バターの甘さと絶妙なバランスを取っています。パプリカとセルフィーユが全体をまとめ上げ、ビーツのソースとともに、ホワイトアスパラの甘みを引き立ててくれるのです。



このあとは、肉料理、パスタと続き、最後はタルト・タタン。柔らかい飴色のリンゴは嫌みのない優しい甘さ。サクっとした香ばしい生地と甘いリンゴは、味でも食感でも対をなし、口内を楽しませてくれます。

それにしても、カルパッチョに醤油、フランス料理で使われるオランデーズソース、ワインはフランス産とアメリカ産。イタリアンの概念が覆されるようです。

「先ほどお出しした真鯛ですが、イタリアンだと思うと、醤油を使っているのが奇抜に見えるかもしれません。だけど、やっぱり真鯛には醤油が一番合うんですよね。イタリアンだからこう、フレンチだからこう、そういう風には決めつけたくない。イタリアンをベースにしてはいますが、どうすればその食材を一番おいしく召し上がって頂けるか、ということを考えてメニューにしています。

『こんな味、初めて』そんな奇をてらったような料理も最近は多いようですが、果たしてそれが本当にいいのかどうか……」

と語るのは、「リストランテ シャイー」大坂政寿シェフ。イタリアンの枠にとらわれない、"驚き"と"安心感"が同居する大坂シェフの料理。こんなことができるのは、センス、腕、経験、すべてがそろってるからこそでしょう。

大坂シェフの言葉に興味を覚え、我々はもう少し深く話をうかがってみることにしました。

<2ページ目>
『オープンキッチンのリストランテにしたわけ』とは…?≫≫









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