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オジサンには響く!ミツオカM55コンセプトを見てノスタルジー×最新テクノロジーを夢見る

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■旧車をBEVへコンバートするのは、量産が難しい

では逆に、旧車の中身を最新にする、という方法はどうでしょうか。冒頭で触れた、AE86やR32スカイラインGT-Rの例がまさにそうですが、先日開催されたジャパンモビリティショー2023においても、同様のコンバージョンEVが出展されていました。

ベースとなったのは、ボロボロのランドクルーザー60。車体製造・特装車架装メーカーである株式会社トノックスと、クルマのリノベーションを得意とするフレックス株式会社、そして特殊車両の改造やEVの研究開発を行っているエンジニア集団のNSビークルの共同で進められた本企画。出展車両をみたランクルファンからは、なんとかこのコンバートEVを売ってくれないか、という問い合わせが寄せられていたそう。

コンバートEVのベースとなった60系ランドクルーザー。ボロボロだった車体は、職人の手によってピカピカにされ、BEVとして生まれ変わった

ただ、製作工数とコストは多分にかかっており、また、1台1台の傷み度合いが異なる中古車を、職人が手作業でコンバート制作しているため、今後も大量生産はおそらく難しいといいます。

ビジネスにするには「安定して数多く作る」ことが重要ですので、コンバートEVをビジネスとして成り立たせるのは難しいのかもしれませんが、「思い出のクルマだから、いくらかかってもコンバートして乗りたい」というユーザーもいると思われ、そうしたユーザーに向けてであれば、今後もうすこし効率化が進むことで、ビジネスとして成り立たせることはできるかもしれません。

 

■古きよきものを大切にしていく余裕も大切にしたい

光岡自動車はこれまでも、マツダ ロードスター(ND型)をベースとする200台限定のミツオカロックスター(2018)や、累計受注900台で打ち切られた、トヨタRAV4をベースとするミツオカバディ(2021)など、新車をノスタルジーに改装させ、大いにヒットさせてきました。

昔どこかで見たことのあるような雰囲気のクルマでありながら、新しいデザインのテイストが加えられており、この方策は今後も高い需要が見込めると考えられます。

コンバートEVビジネスも、将来的には成り立つ可能性はあると思います。新しく買ったほうが効率もコスパもいいのかもしれませんが、古きよきものを大切にしていく余裕も、大切にしたいもの。クルマにおける「ノスタルジー×最新テクノロジー」の今後に期待したいです。

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:MITSUOKA,FLEX
Edit:Takashi Ogiyama



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