「その日は薄くスライスした大根やカブなどの根菜とからすみを合わせた前菜だったのですが、盛り付けられた大根をフォークでつついていました。フォークの持ち方もおかしくて、ああ本当にレストラン慣れしていないんだなと思いました」。
次の瞬間だった。なんと男の1人が手を使いながら、盛り付けをバラバラに解体し始めたというのだ。
「唖然としました。素材をお皿の縁に並べていたんです。せっかくの料理もこれでは台無しです。ただ食べ方について物申すのは、なかなか勇気のいること。黙って見ていましたが…、解体を終えて撮影を済ませても食べる気配がありません。からすみは少し齧りながら、フォークで素材をつついてはいましたが、半分も食べることなくフォークを置いてしまったんです」。
ほかの客の皿を下げつつ、しばらく様子を見ていたが、彼らが食を進めることはなかった。
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