「結婚前に浮気をしてしまった」「結婚すると遊べなくなるから今のうちに遊んでおこう」
交際相手と結婚を決意しているのにもかかわらず、大切な時期だと分かっていても浮気に走ってしまう人は一定数いると危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は言う。
一般社団法人日本家族計画協会が2017年におこなったインターネット調査では、浮気・不倫経験があると答えた男性は全体で37.0％、女性で24.4％という結果になっている。
©Getty Images男性の約10人に３人、女性だと10人に約２人がパートナー以外と性行為をしたことがある結果になった。
今回取材をした大津由美さん（仮名・30歳）も、結婚前のパートナーの浮気で思い詰めていた一人だ。
「元彼とは、交際期間10年を迎える年に入籍する予定でした。彼の離島への転勤が決まり、２年間遠距離をしているときに職場の同僚と浮気をしていたんです」
長年連れ添った彼はどうして由美さんを裏切っていたのか。
結納間近で彼の浮気が発覚し、婚約破棄になった経緯についての話を伺った。
由美さんと彼との出会いは専門学校時代にさかのぼる。
地方出身の２人は高校卒業後、ITや経理事務が学べる専門学校へ進学し、２年間同じクラスで就活に向け切磋琢磨していたという。
「彼は私よりも成績がよくて、たまに勉強を教えてもらっていました。仲いいグループ内で行動していて、試験前はよくみんなとファミレスで勉強していました。お互い徐々に惹かれていき、１年の冬に付き合ったんです」
専門学生といえど試験や資格習得に向けての勉強で忙しく、アルバイトはせず学業に明け暮れる日々。
「就職したら彼とたくさん旅行に行って、服やコスメをたくさん買ってオシャレする！」と決め専門学校の２年間は就活に全力で取り組んでいた。
その甲斐があり由美さんは県内の大手企業へ、彼は金融機関への内定が決まったようだ。
内定が決まった際はお互い喜び、社会人になっても変わらず付き合っていこうねと約束した
２人だった。
そして20歳で社会人になった由美さん達は26歳の頃に同棲を始めた。
お互い実家にいるときから貯金用口座を作り、毎月決まった日に一定額を入金して同棲資金をコツコツ貯めていたようだ。
26歳になると周りの結婚や第一子出産の報告がSNSで多くなっていき、結婚を焦っていなかったかというと嘘になると由美さんは語る。
「もともと結婚願望が強いわけではなかったんですが、30歳まで結婚したいなと思っていました。同棲した当初は仕事が忙しく、昇格して給料を上げていきたいと思っていたところでした。彼とは休みの日に旅行に出かけたり、遠出してテーマパークに行ったり同棲しても今までと変わらず楽しく過ごしていましたよ」
しかし同棲から２年が経った頃、まさかの出来事が起こる。
彼の離島への転勤が決まったのだった。
