義母に執拗に促され、香澄ちゃんは涙ぐみながら「ママ嫌い」と口に出してしまった。その瞬間、麻美さんは目の前が真っ暗になったという。
「私をいびるだけならともかく、嫁いびりのためなら血の繋がった孫もダシに使うのかと。こんな人と一緒に暮らしていたら、香澄のためにならない。今すぐにここを出なければと決意しました」
それからの行動は早かった。年内のうちに小さなアパートを見つけて契約。婚前の貯金で必要最低限の家具を揃えて、すぐに暮らせるようにした。
そして、実家に挨拶に行くという理由をつけ、香澄ちゃんと一緒に義母が住む家から逃げ出すことに成功した。母子二人での生活を始めたのだ。
「何の役にも立たなかった夫には、住所も教えませんでした。メールで『これ以上、見て見ぬふりをするなら離婚する』と伝えたところ、驚いて私の勤務先に押しかけてきたので、改めて話し合い、ようやく別居が決まったんです」
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