革靴より軽快でサンダルよりドレス顔な一足です
第67回はパラブーツ×トゥモローランドとパラブーツ×エストネーションです。
快適性を重視してファッションを楽しむ昨今。これからの季節に活躍するサンダルは、まさに快適なアイテムと言えるでしょう。とは言え、たとえ暑くても、休日でも、きちんとしなければいけない時はあるはず。FORZA世代ならなおさら。一流ホテルでのランチやディナー、高級リゾートなどはその好例ですが、ビーサンで歩き回るわけにはいきませんよね。そこでおすすめしたいのが、グルカサンダルです。
グルカサンダルは、19世紀に英国のグルカ兵が履いていたサンダルが始まり。網み込まれたレザーやヒールとトゥをしっかりホールドしたデザインが特徴で、革靴並みに上品でサンダル並みに快適な佇まいから、大人の夏靴として長く親しまれています。そんなグルカサンダルを、100年以上の歴史を持つ老舗「パラブーツ」と、ドレスカジュアルを得意とする名セレクト「トゥモローランド」と「エストネーション」が、それぞれコラボを実施。
上の写真は「トゥモローランド」とのコラボモデル。昨年新登場したパラブーツオリジナルの「フェレット」をベースに、アッパーをブラウンスウェードで構築。細身でシャープな木型が特徴で、パラブーツの代名詞たるラバーソールを配し、革靴顔負けのドレス然とした佇まいが魅力です。一方で、詳細は後述しますが、エストネーションとのコラボは、ほんのりカジュアル向き。シャーク型のソールは、ビーチの歩行時にも高いグリップ力を発揮します。
どちらを選んでも間違いないのは、きちんと感を演出できるということ。ここ数年は暑い季節が伸びていますから、活躍の幅は広く、今どきな大人の必携と言えます。それがコラボモデルともなれば、垂涎もの。今季のサマーカジュアルがグッと上品になるはず。
スウェードアッパーのアジャスターに配されたのは、ゴールドのベルトバックル。さり気ないディテールですが、これがラグジュアリー感を後押し。サンダルと革靴のいいとこ取りなデザインが、休日コーデをエレガントに格上げします。
パラブーツ定番の「パシフィック」とエストネーションのコラボ。アッパーは、マットなヌバックレザーを採用。フェレットより丸みのある木型で、クッション性と耐衝撃に優れたインソールが、スニーカー感覚の履き心地を楽しませます。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya