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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エコラグ」

【1年待って入手】ラファーボラのオーダーメイド ポロコート

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エコラグ-Hoshipedia 「エコラグ」とは、エコノミック・ラグジュアリーの略。economic luxury。極めて経済的だが、上質さやエレガンスは失わないスタイルの意味。「多くの粗悪なものより少しの良い物を」という干場の哲学により生まれた造語。腕時計や靴・鞄、スーツのように長い年月使えるものは高額でも、白シャツや白無地のTシャツのように常に白いまま清潔に着たい消耗品は、高額なものよりもコストパフォーマンスを重視するというスタイル。パテック・フィリップの腕時計やジョン・ロブの靴と、カミチャニスタやデッコーロの白シャツ、GAPの白無地のTシャツは干場にとっては同じ。一点豪華主義とも違う。干場が敬愛するブルース・リー先生が提唱した無駄を排した最短の動き(エコノミック モーション)で相手を倒すジークンドーのように、経済的で盛り過ぎない、かつ無駄のないシンプルで上質なスタイルを指す。

大人にこそふさわしい優美な着流しコート

2015年にスタートしたラファーボラは、もともとはオーダーメイドのテイラードを中心としたブランド。コンセプトをより深く理解してもらえるようにと、着る人との対話を大切にしてきました。

知る人ぞ知る存在だったこのブランドとの出合いは3年前、WHの製造・販売を手がけるオリエンタルシューズの方の紹介で、編集部にサンプルを持ってきていただいたのがきっかけでした。一見、フツーに見えますが、着てみるとフツーじゃない。何とも言い難い不思議な感覚を味わい、その場でこのコートをオーダーしました。

以前も紹介しましたが、ラファーボラのオーダーメイドは、型入れ、裁断、縫製、アイロンまでをひとりの職人が手により、徹頭徹尾こだわりをもった少量生産。おかげで、完成するまで約1年かかりました。

最近は、既製服の展開も始めたようなので、待たずに済むようになりましたが、当時扱っていたのはオーダーだけ。まあ、何はともあれ、人気に火がつく前に、これを手に入れられたのは役得ですね。ブランド名の「la favola」とは、イタリア語で物語の意味。文字通り、洋服を通して身に着ける人がそれぞれの物語を紡いで欲しい、という想いが込められているそうです。

このコートで、僕が最も重視したのが素材。やや毛足の短いスーパー120’sのビーバー仕上げの生地を選んだのですが、軽くて、肌触りがよく、一度触れたらやみつきになるほど。上品な光沢が、エロさとラグジュアリーな印象を引き立てます。

また、肩を大きめにとることで、セットインスリーブなのにまるでカーディガンのような軽い着心地なのも魅力のひとつ。スーツの上から着ても、まったくストレスを感じません。さらに、背面のベルト位置を高めに付けることで、バックシャンな脚長効果も期待できます。

何でも、つくり手がバイヤー出身の人らしく、全体的にはクラシックな趣なのに、今の空気をしっかりと反映しているのもポイントです。さっき挙げた肩もそうですが、襟なども丸みを帯びた雰囲気で、すごく柔らかに見えるんですよ。ビッグシルエットとまでも行かないけれど、少し余裕のあるつくりになっているため、風をはらむような優雅さを味わえ、着流しコートとして大人の貫禄も手に入れることができます。

既製服もいいのですが、この計算されたシルエットは、やはりオーダーメイドならでは。この冬、大活躍した一着です。

Photo:Ikuo Kubota(owl)
Text:FORZA STYLE



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