一度袖を通したら、もはや普通には戻れないでしょう
もはや出張関係なく、コンフォートなスーツ&ジャケットが定番となった昨今のドレス事情。それはつまり、選びに困らないということでもあります。とはいえ、初対面な人と会う機会も多いビジネスでの出張。あからさまにコンフォートであることがわかる1着では、やはり失礼にあたります。きちんとビジネス顔でありながら、着心地はコンフォート。この両立ができてこそ、はじめて出張でリアルに使える楽ちんスーツ&ジャケットといえるのです。
スーツにおいて、相手にきちんと感が伝わる簡単な方法があります。それがスリーピース。クラシックがトレンドとあって、コンフォートなスリーピースも昨今は豊富。タイトなVゾーンが醸し出す格式ある雰囲気は、例えジャージー生地であってもきちんと感がアピールできます。長時間の移動時にジャケットを脱いでも、ジレの存在が緊張感を保ってくれますしね。
ビズカジスタイルならば、もう少しコンフォート性を求めてジャケパンスタイルでも良いでしょう。ストレッチ性の高い化繊生地も、シックなカラーならOK。ドレス感を維持したいのならば、ウール100%でも織りによって通気性や伸縮性を実現したジャケットを選ぶのがおすすめです。
クールビズによってシャツイチスタイルも許容されはじめた昨今のビジネスシーンですが、それでもスーツやジャケット着用がマストという会社や業界は少なくありません。ならば、コンフォートなスーツ&ジャケットで、せめて快適に夏を乗り切りましょう。
クラシックなスリーピースでも、快適に過ごせるんです
Paul Stuart ポール・スチュアート
スチュアーツ・トラベラーシリーズからリリースされたスリーピース。疑いようなくドレス然としたルックスとは裏腹に、仕立てはショルダーパッドや芯地といった副資材を省いた軽量仕様。素材もウール100%ながら、強撚糸にすることでさらりとした生地感と通気性、さらに抗シワ性に優れています。
一見しただけで、ジャージーだと気づく人は、きっといないはず
CIRCOLO 1901 チルコロ1901
メランジ調のヘリンボーン柄が、スリーピースと相まってクラシカルな雰囲気を醸し出すこちら。実は生地に採用しているのは、ポリウレタンを7%も混紡したコットンジャージー。かなりのストレッチ性を発揮するその生地は、いうまでもなく長時間移動も快適です。クラシック感を高めるヘリンボーン織りは、実は高精細なプリント。
見栄えと着心地の両立において、やっぱり頼りになります
Belvest ベルベスト
伊勢丹のエクスクルーシブとなる1着は、ジェットセッターに向けたジャケットにおける先駆けとなるジャケット・イン・ザ・ボックス。その名の通り、箱に収まるほど柔らかな副資材を省いた仕立てが特徴です。毎シーズン様々な生地で登場しますが、こちらはスーパー110‘sの上質なウールを、通気性の高いバスケット織りに。
アスレチックウェア並みのコンフォート感を得られます
THE NORTH FACE ザ・ノース・フェイス
その名もトラバースジェットセットブレザー。3層構造のストレッチHYVENTやシームシーリングの採用によって、ストレッチ性と撥水・透湿性能を備えています。その快適性は、ザ・ノース・フェイスが手がけたと聞けばお墨付きを得たも同然です。梅雨時のビジネストラベルに選ぶなら、こんなハイスペックな1着がいいですよね。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Model : Isao Takahashi(FORZAR)
Text:Masafumi Yasuoka
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