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追悼 水木しげる
鬼太郎とファッションの意外な関係

2015.12.1
2015.12.1

子供たちにも
デザイナーにも愛された

あの鬼太郎も驚いているに違いない。11月30日に多臓器不全で93歳の生涯を閉じた水木しげるは、その一生がそのまま作品だった。鳥取県境港市で生まれ、青年期には激戦地のラバウル(パプアニューギニア)で被弾し、一命を取り留めるも左手を失う。帰国後は残った右手1本で机にかじりつき、生命賛歌の作品群を生み出した。

「100歳まではいくようだネ、いや120歳かな」
水木はそう長寿を誓っていたが、最期は家族に看取られて、自身が生み出したキャラクターたちが待つ、妖怪の世界に旅立ったのか。おどろおどろしい形相の悪鬼や、つるんとした一反木綿……独特の筆致は、ファッション業界との親和性も高かった。

アパレルブランドとのコラボも多く、デザインTシャツ大手の「グラニフ(graniph)」のTシャツには、砂かけ婆や、一反木綿、子泣きじじい、目玉のおやじ、猫娘などが一同に会する。

グラニフとのコラボTシャツ。黒地に白抜きの目玉のおやじがクールだ


また、バッグメーカーの「バルコス(BARCOS)」とコラボして、ゲゲゲの鬼太郎バッグを作ったことも記憶に新しい。日本の伝統を次世代に残したいという同社の強い希望で実現した、夢のコラボだ。

ゲゲゲの鬼太郎やねずみ男が躍るバルコスのバッグ。伊勢丹で販売。


水木しげるにはこんな逸話もある。自分が着る服には無頓着だが、家族、特に妻のファッションチェックには厳しい目を光らせていたというのだ。

同窓会の服に合わせるスカーフを妻が迷っていると、いつも即答で指差して指示。「色は難しい」とこぼしながらも、独自の審美眼を発揮していたという。「白」のイメージが強い一反木綿を、情景に応じて「赤」に塗り替えるなど、マンガ道を極めた巨匠は、美的センスの塊だった。

大勢のデザイナー、アパレルブランドにインスピレーションを与え続けてきた水木しげるは、束縛を嫌って自由気ままに生きる人生を貫いた。戦争という惨すぎる体験を昇華させてなお、けっして笑顔を忘れなかった水木先生の冥福を祈りたい。

Text:Yoshihide Kurihara

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