仮面ライダードライブもドライブ!!
今、話題になっているといえば、「メルセデスAMG GT」の巨大広告。東京のビルの屋上に突如現れた黄色いスポーツカーのビルボードで、タイヤからモクモク、スモークを出している動画なんかもあって、首都高を走るドライバーの目を釘づけにしています。
「AMG（エーエムジー）」というのは、1967年に設立されたチューナーの名前。創業者アウフレヒトさんと相棒のメルヒャーさん、それとアウフレヒトさんの生地グローザスパッハの頭文字を並べたものです。
1988年からメルセデスの正式なパートナーとなり、のちに子会社化されました。今年に入ってメルセデス・ベンツ内のブランドが再整理され、F１を含むスポーツ方面は「メルセデスAMG」、贅沢の探究方面は「メルセデス・マイバッハ」、という２トップ体制が発表になったのです。
メルセデスAMG GTはメルセデスAMGブランド再発進の第１号になります。いわば開幕試合の先発投手。チームの顔です。日本市場独自の仕掛けとしては、８月公開の「劇場版 仮面ライダードライブ」にも出てきます。「パパ、あのクルマ、何？」と子どもたちに聞かれたら、ベンツのスポーツカーだよ、とお答えください。
クルマの成り立ちとしては、2010年に登場したスーパーカー、SLS AMGの後継筋に当たります。V８エンジンを前車軸と乗員の真ん中に置き、重いギアボックスを後車軸と組み合わせる方式を採用しています。これを「トランスアクスル方式」と呼びます。
超高出力の後輪駆動車は、後ろのタイヤを上から押さえつけないと、いくらエンジンのパワーがあっても路面に伝えることができません。タイヤだけがモクモク、スモークを出しておしまい、になってしまうことを避けるわけです。さらに全体の素材を軽量のアルミニウムとしつつ、後ろの一部には重い鉄を、前の一部には軽いマグネシウムを使い、前後重量配分47対53と、あえて後ろのほうが重い重量配分を作りあげています。
もはやSLS AMGのようなカモメの翼のように上に向かって開く、いわゆるガルウィングドアは持っていません。ガルウィングを継承すると、単なるSLSの新型だと思われてしまう。これはメルセデスAMGブランドの１号車なのだ！ ということで、あっさりやめたのです。
エンジンの排気量を、6.2リッターから４リッターに縮小し、ターボチャージャーを２基つけています。高性能と燃費を両立させるためです。野獣が吠えるようなエンジンのサウンドは強烈です。でも、長距離クルーズのときは静かで快適、サーキットではレーシングカーのような足回りとサウンドに変身するシステムも用意されています。リアはハッチバックになっていて、荷物の出し入れも簡単。SLSより、ボディのサイズをちょっぴり小さくして、日常での使い勝手を大いに意識しています。
今のところ、462psの「GT」と510psの高性能版「GT S」の2タイプがあって、価格は前者が1580万円、後者が1840万円です。SLSは2480万円でしたから、グッと身近になったわけです。オーナー向けのドライビング講習会も今後行うそうです。お楽しみに！
Text:Naoki Imao
（写真／左から）
「Handcrafted by Racers」というキャッチフレーズで登場したメルセデスAMG GT。ベンツ（さん、カッケー！）と叫びたくなります。
これぞスポーツカーの古典的プロポーションです。前後フェンダーが張り出し、「コークボトル・シェイプ」が強調されています。
丸みをおびたラインは、50年代のメルセデスの傑作、300SLを現代的に再解釈した感じです。いわゆるモダンクラシック。ステキです。
4リッターV８ツインターボ・エンジンは前車軸の内側に配置されています。AMGのエンジンはすべてひとりの職人が１基ずつ組み立てます。
クロームとレザーが織りなす男の世界です。いかにもメカっぽいところがステキです。7速オートマチックですからAT免許でも乗れます。
8月8日公開の『劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』に、未来から現れた最強マシン「ネクストライドロン」として登場！
【問い合わせ】
メルセデスAMG GT
http://mercedes-amg.jp/gt/
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