結婚をすると、よく問題になるのがパートナーの実家との関係性・付き合いだ。
結婚前は良好な関係を築けると思っていた義家族が、実は「こんなはずじゃなかった」と感じた人も多いのではないだろうか。
学生時代は自分と合わないと感じたら距離を取ればよかったが、大人になるとそうはいかないシーンも出てくる。
大人の人間関係は容易ではなく、白黒はっきりつけられないからこそ複雑化していく。
危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は言う。
「某マーケティング会社が全国の30〜50代の既婚男女1,000人に調査した『義実家に行きたくない』と感じている割合は男性が37%、女性が59%という結果になりました。女性に関しては約6割が『行きたくない』と感じているようです。理由は気を遣う、義実家での居心地が悪い、疲れる・面倒くさい、性格が合わない・不仲が上位を占めています。時間をつくって義実家へ行っても精神的に疲れてしまうので、顔を出すことを避けてしまうようです」
今回、話を聞いた井上りん(30歳・仮名)さんも、性格が合わない義家族との関係に悩んでいた1人だ。
「夫の義姉(夫の兄の嫁)と性格や価値観、何もかもが合わなくて......。バイタリティあふれる人なんですが、それを強要したりダメ出しされたりで帰省するのが不快だったんです」
配偶者の兄弟の妻という、血縁関係はないがお互い嫁に来た存在。
今回は夫の義姉との関係がこじれてしまった経緯・現在の関係性について詳しくリポートしたい。
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りんさんの夫の義姉(以下:M美)は、バリキャリでバイタリティあふれる女性のよう。疲れ知らずでさまざまなことに挑戦し、毎日を充実させているようだ。
M美の仕事は医療機器の販売職で常に成績上位。子どもを産んでもキャリアを諦めたくないと、仕事に家事・育児も必死にこなし現在のポジションまで上り詰めたという。
休みの日は家族でキャンプ、遠出ドライブをしながら川遊びなどアウトドアな遊びも大好きで、「とても体力のある義姉だな......。私とは大違いだ」とりんさんは感じていたよう。
また、夫の兄はIT関連のコンサルタント業界で活躍しており、給与は年俸制。世帯年収は1,600万円以上の、いわゆる「パワーカップル」だ。
一方、りんさんの夫は年収450万円、りんさん自身は簿記の資格を生かせる経理事務の仕事をしていて年収は300万円程度。現在は第二子を出産し、育児休業中だ。
義姉はバリバリ仕事をこなし、家庭のことも一生懸命おこない尊敬できるところはたくさんあるようだが、実家へ帰省した際の会話に困る事が多々あったそう。その理由は義姉の「意識高い系マウント」にあった。