【後編】「このままレスなら、女性用風俗を利用してみようかな」パートナーに抱いて欲しい妻と性欲がない夫。セックスレスはどうやって改善したらいいのか

それから少しずつ夫婦間のコミュニケーションが増えたよう。

旅行や遠出は好きではない２人だったが、レンタカーを借りて日帰り旅をしたり温泉旅行へ出かけたり、アウトドアなお出かけをするようになった。自宅以外で宿泊する回数が増えると、レスも解消されていったようだ。

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は言う。

「セックスレスや性的な不一致は、離婚理由に該当するケースがあります。セックスに支障がないのに拒絶され続けると、夫婦関係が悪化し喧嘩が絶えなくなるでしょう。その結果、セックスレスが原因で離婚することも認められやすくなります。

ほかにも、離婚率が上がるという研究データもあります。自分は愛されていないと感じると、ほかの人から愛情を求めてしまう可能性が高くなってしまうんです。パートナーとの関係に悩んでいるなら、専門家のカウンセリングを受けるのもおすすめします。

問題も根本原因を探りながら、認知行動療法などによって解決できますよ」

パートナー同士で解決できないなら、専門家に頼るのも一つの方法だと平塚氏は語る。

続けて、さきさんは嬉しそうに話す。

「30代に突入して『そろそろ子どもは？』と家族に言われるのも苦しかったんです。セックスレスの悩みって家族にも言いづらいし……。友人に相談しても『そんなに性欲あるの？』って思われるのも恥ずかしい。
私の場合、気分を変えてマンネリを打破したり、恥じらいを捨ててグッズを試したりしたのが有効でした（笑）ガチで離婚を考えていましたが、再び仲が深まって本当によかったです」

実は現在、第一子を妊娠しているさきさん。来年の春には男の子が生まれる予定だ。

家族が増えて、より充実した幸せな生活を送れるよう願うばかりである。

取材/文　錦城和佳