素材から風合いまで忠実に再現! マニアも唸る仕上がりは圧巻です!
第607回目は、チャンピオンのトゥルートゥーアーカイブコレクションです。
古着人気の加速に伴って、ブランド自ら忠実にアーカイブを復刻するコレクション展開が目覚ましい昨今。通常展開はもとより、ヴィンテージ市場でも高い人気を誇る「チャンピオン」の「トゥルートゥーアーカイブ」もその一つです。
同コレクションは、100年を超える歴史を持つチャンピオンが自身のアーカイブを掘り起こし、素材やデザインを細部まで忠実に再現したもの。物資の不足や法律などによって変更を余儀なくされたものさえリバイバルされ、ブランドの変遷も感じることができます。中でも高い人気を誇るのが、チャンピオンを象徴する鉄板定番「リバースウィーブ®」。
コチラは以前の同連載でご紹介した、1952年に二度目の特許を取得した2nd パテントモデルの一品。横の縮みを軽減するサイドのエクスパンションガゼットや左袖にCロゴワッペンが付属していないことも、当時の使用を再現しています。実在する商品のステンシルプリントを採用し、味のある風合いも見どころ。
一点モノではないものの、それゆえに高い再現性を誇る名品が自分に合ったサイズで楽しめるのは嬉しい限り。気兼ねなくガシガシ着て楽しむなら、古着と比べても軍配はコチラに上がるでしょう。ファッション好きのためにチャンピオンが用意した鉄板コレクションを、存分に堪能してくださいまし。
通称“赤単”こと、チャンピオンの赤タグ。四方を縫い込んだ“タタキタグ”仕様は、当然当時のディテールのまま。2度目の特許取得をしたことを示す「EXPANSION GUSSET」のナンバーも刻まれています。
1938年に登場した1stモデルから大きく進化したのが、エキスパンションガゼット。横の縮みの影響を少なくするだけでなく、伸縮性も増し可動域の向上にもひと役買っています。
こちらは1970年後期頃のアーカイブを再現したもの。1960年代のアメリカの消防法で、コットン100%の裏起毛素材が危険と判断されたことから、ポリエステルやアクリルが混紡されるようになったそう。アクリル混の本作は、その時代を感じさせます。旧式のシンカー編み機を使用したことによる、ボリューム感と風合いが魅力。製品洗いによりヴィンテージ感がさらに加速。
1952年の赤タグからおよそ20年後となる本作は、青タグこと“青単”を採用。時代の変遷を感じさせるツウ好みなディテールも健在です。赤単モデルに対し、肉厚で製品洗いの工程を追加しているのも青単モデルの特徴。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
【問い合わせ】
ヘインズブランズ ジャパン カスタマーセンター 0120-456-042
https://www.championusa.jp