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「グラウンドに響く『できそこない』のヤジ…」パワハラ横行の少年野球クラブで、夫は元凶のコーチ。辞めさせるにはどうしたらいいですか?

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

2005年以来18年ぶりに阪神タイガースがセ・リーグ優勝を果たした。そのうえ、本拠地・甲子園で巨人を破っての優勝。盛り上がらないはずがない。そんな阪神を優勝に導いた岡田監督は12球団で最年長らしい。対する選手はすべて平成生まれだ。若い選手を率いた監督には、賞賛の声が上がっている。

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。

「平成生まれと65歳の監督では親子どころか、孫ほど年齢差のある選手がいて当たり前です。2003年から2008年に監督をしていたときとは、もしかしたら指導方法を変えたのかも知れませんね」。

確かに監督と選手との関係性にも変化が訪れているのかも知れない。

「バスケットボールのW杯、サッカー日本代表のヨーロッパ遠征など、ここのところ、日本スポーツの躍進が多く見られます。これにはやはり監督をはじめとするコーチなど、指導者の変化、そして選手との関係性のもちかたが大きく影響しているのではないかと思います。俺たちの時代はこうだった…というような前時代的な考えではなく、データ分析や人間性を重視していく指導。根性論や監督至上主義がようやっと終わりを迎えつつあるのかも知れません」。

確かに世の中は変わりつつある。その波を無視していては、前に進めないことは明白だ。しかし、まだまだ監督、すなわち自分の言うことがすべてであると指導をしている人も少なくないらしい。今回は地元の野球部クラブに所属する小学生の息子をもつある女性から話を聞くことができた。

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©︎GettyImages

高村公佳さん(仮名・40歳)には野球クラブに所属する2人の息子がいる。

「小学校4年生と6年生の兄弟です。夫が生粋の野球好きで、自然と野球をやる流れに。結構強いチームということもあり、毎週末はほぼ練習。結構ハードです。ちなみに夫もコーチとして参加をしています」。

夫は10歳上。まさに団塊ジュニアだ。

「お察しの通り、昭和の男って感じです。亭主関白上等、嫁は3歩下がって的な感じで私も辟易していますが、野球のことは、これまで夫に任せてきました。私、スポーツってからきしダメなので…」。

野球の送り迎えや練習のサポートは夫の担当として過ごしてきたが、今年は6年生の息子がキャプテンになったこともあり、公佳さんも保護者代表の座に就くことになったんだという。

「我が家は中学1年生の娘もいます。彼女は幼い頃からバレエを習っていて、私はそちらのサポートが結構大変だったんです。ただバレエは私もやっていたので、勝手がわかる分、楽でしたね。週末は大体、男女別行動、夜に合流してご飯を食べるというのが常でした」。

娘は中学になり、自分でバレエのあれこれができるようになったこともあり、公佳さんは息子たちのサポートができるようになったと話す。

「そもそもルールもよくわからないので、初めはそれを覚えるだけで大変。スコアつけるのなんて家でプロ野球見ながら練習しましたから。ようやく、最近いろいろと理解が追いついてきたところだったんですが…」。

公佳さんにはとても気になることがあるという。

「監督そして夫を含めたコーチの態度がとても横柄で…。私は長らくバレエをやってきました。バレエもかなり上下関係がありますし、先生は絶対的な存在でした。しかし、今の娘が通っているスクールは私の頃とは少し違うんです。なんていうんだろう?生徒の自主性を伸ばしてくれるようなところで、それがすごく気に入って娘を通わせることにしたんです。先生が留学していたこともあるのかな?子どもに1人の人間として向き合ってくれているような気がするんです。だからこそ、より息子たちの通うチームの監督やコーチに違和感を持ったのかも知れません」。

それまでも公佳さんは夫としばしば子育てについてぶつかることがあった。

「夫は、とにかく親の言うことは絶対。親としての威厳をもって接することを信条としていました。対する私は威厳なんていらないと思っていたんです。実際、平日ワンオペで子どもたちと接していると威厳なんて保っていられません。振り乱してばかりですから。そんな風に私がバタバタやっていることを夫はよく思っていなかったようで、喧嘩になることも多かったんです」。

長男が6年生になると夫は、家でも野球チームのコーチのような振る舞いを見せるようになっていったと話す。

「家での練習メニューも夫が決めていて、サボると怒鳴りつけるんです。もはやノルマですよ、ノルマ。もしかして、会社でもこうなのかな?と思うと恐ろしくなりました。完全に時代遅れのパワハラ親父ですよ」。

公佳さんは夫に一言物申したという。

「さすがに目に余る状況だったので、やりすぎだと思うと話をしました。そうしたら、監督と決めていることだというんです。だからサボることは許されないと」。

公佳さんは何度も夫に掛け合ったが、頑固な夫が折れることはなかった。

後編】ではさらにエスカレートしていく、夫の間違ったしつけの裏に隠されていた監督の本当の顔を明らかにしていく。

取材・文/悠木 律



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