FASHION ― 僕が捨てなかった服

「僕が捨てなかった服」

【クラシックだけどモダン】デザインにもクオリティにも満足したスペンサーハートのスーツ

2019.12.12 2019.12.12
2019.12.12
人生には、どうしても手放せなかった服、そう「捨てなかった服」があります。そんな服にこそ、真の価値を見出せるものではないでしょうか。そこで、この連載では、ファッション業界の先人たちが、人生に於いて「捨てなかった服」を紹介。その人なりのこだわりや良いものを詳らかにし、スタイルのある人物のファッション観に迫ることにします。

この雰囲気は いまだに好きで、こんなブランドの登場を願っています!

独立後 八面六臂の活躍を見せる、世界のファッションアイコン 小木"Poggy"基史さんに続いて登場するのは、編集長干場とともに手掛ける「WH」を筆頭に、数々の名靴を世に送り続けるシューズデザイナーの坪内浩さん

坪内さんが膨大な数を所有してきた中でも捨てられなかった服をご紹介する企画の第3回目は、「スペンサーハート(Spencer Hart)」のスーツです。

これも「トム ブラウン」登場の少し前に知って興味を持ったんですが、まずこの水玉模様にヤラレましたね。

フェルメリスト ビームスにて、尹さんから買ったんですが、この頃まではインポートものばかり買っていました。

これに至るまでは「アルマーニ」だとか、ミラノ発のデザイナーズを着ていたんですが、だんだん飽きてきて、90年代初頭に若干クラシコみたいなスタイルも試したものの、すぐ飽きてしまいました。自分の服じゃないなって。

もう少しデザインのされたもので、クオリティも伴っているモノを探し始めたんですね。そこで出逢ったのが、この「スペンサーハート」だったり、「マイケル・タピア(MICHAEL TAPIA)」だったり、「ラム(hLam)」。この辺が良くて買っていたんですが、だんだん無くなってきちゃって…、「トム ブラウン」や「ブラック フリース バイ ブルックス ブラザーズ(BLACK FLEECE BY Brooks Brothers)」といったアメリカンなブランドを買うようになっていきました。

ほとんど着ることはなくなりましたが、いまでもこの雰囲気は好きですから手放すことはないですね。そして、この感じで現代的なブランドが登場してくれれば、すぐにでも買いたいとは思っています。

今って、あまりにもクラシックに寄り過ぎな感じがして…。クラシックな雰囲気は持っているんだけど、モダンな空気感を取り入れたブランドがあまりないから、欲しいものがなくて困っちゃうんですよね。

フランスとか英国から、モダンな空気をまとったブランドが出てきたら絶対イイなって思うんですけど…。

Photo:Shimpei Suzuki

Edit:Ryutaro Yanaka

坪内 浩
シューズデザイナー

エスペランサ靴学院卒業後、靴業界のコンサルティング会社ジャルフィックに入社、各メーカーの企画デザインに携わる。フリーランスのデザイナーとして活躍した後に、マグナム創立に参画して「プレミアータ ウォモ」や「エンツォ・ボナフェ」を日本に紹介。2008年より長年のキャリアの集大成として、自身の名を冠したブランド「HIROSHI TSUBOUCHI」をスタートし、現在はFORZA STYLE編集長の干場と「WH」も手掛ける。

Author profile

谷中 龍太郎
谷中 龍太郎
Yanaka Ryutaro

FORZA STYLE シニアエディター

さまざまな雑誌での編集、webマガジン『HOUYHNHNM』編集長を経て、『FORZA STYLE』にシニアエディターとして参画。現在までにファッションを中心に雑誌、広告、カタログなどを数多く手掛け、2012年にはニューバランス初となるブランドブックも編纂。1976年生まれ。

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