なるほど。岩山氏はこのように真の原因をきちんと解明することが重要だと話す。
「僕のところにやってくる皆さんは、困り果てています。ただ、それは住む上での不具合で、なかには欠陥とは程遠く感じるものもあります。先程のゴキブリの件もそうですよね。
多くの人は、ゴキブリの出現から欠陥を疑うことはないでしょう」
確かにゴキブリ=欠陥住宅とはならない。
「俯瞰で見て、真の原因を突き止めることが大切なんです。その不具合がいかにして起こっているのかを見極めない限り、本当の解決なんてあり得ません。
しかし、世の中には真の原因に到達出来ず、仕事を蔑ろにする住宅検査業者や一級建築士が多くいることも事実です。彼らは『経年変化』という言葉を安易に持ち出す。
すると、多くの施主さんはそれ以上に言い返す言葉を持たない。これが欠陥住宅が減らない土壌を作り上げているのです。
家に何か問題があったときに相談する相手もまた、きちんと選ばなくてはなりません」
岩山さんは、一級建築士という肩書きを安易に信用してはならないと話す。誰も知らない、その衝撃の理由とは——。
後編に続く。
取材・文 悠木律
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