今の時代、最も重要なアイテムの一つです！
人気連載「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第83回目は「楽ちんジャケット」です。ここ数年ですっかり定着したアイテムですが、まだまだ進化が止まらないようです。
ストレッチ素材の進化、ビジネスカジュアルの浸透、さらにコロナ禍によるテレワークの普及などなど、様々な要因が重なり、いまやジャケット選びにおける筆頭となった楽ちんジャケット。定番となった今も、その進化は続いているようです。
「むしろ、今からが本領発揮といったところではないでしょうか。コロナ禍を経て、今ビジネスはオフィスへと再び主戦場を戻しています。ならばと、スーツやジャケットを買い直す人が増えているんですよね」
実はこの数年で、楽ちんジャケットはよりドレス顔に近付いているとか。
「出始めの頃は、生地がペラペラだったり、シワになりやすかったりするものが多かったです。でも最近は随分と進化し、一見すると本格的な仕立てのジャケットと変わらない見栄えを楽しめる楽ちんジャケットが揃っているんです」
天然素材のウールやカシミアを使うなど、高級感のある楽ちんジャケットも豊富に揃っているとか。さらに注目は色。定番のネイビーやブラックと共に、明るい色や柄が登場し、バリエーションが広がっています。
「色柄のバリエが広がれば、着こなしのバリエも広がります。すると、ビジネスだけでなくカジュアルにおいても活躍してくれる機会が増えます。楽ちんジャケットは、もはや毎シーズンチェックしたい最重要アイテムになっているんです」
益々存在感を強める楽ちんジャケット。今後は新作チェックをお忘れなく！
CIRCOLO 1901 ／ チルコロ 1901
見た目に楽ちんを悟られないのがスタンダード
ジャケット6万9300、パンツ3万8500円／ともにチルコロ 1901
靴3万3000円／ペルノイ(全て菅原靴店)、Tシャツ9350円／クロスクローゼット、ニット3万5200円／トレンタセッタンタ（第一ニットマーケティング）他スタッフ私物
楽ちんジャケット人気の火付け役と言っても過言ではない、ジャージー素材使いの匠・チルコロ1901。こちらはセットアップで、ストレッチ性に優れつつ見た目は実にスタイリッシュです。合わせたのはハイゲージのニットとスエードスリッポン。カジュアルに寛容になった昨今のビジネススタイルですが、オフィスワークへの回帰が強まる中、カットソーではなくニット、スニーカーではなくスリッポンと、ワンランクアップさせたいところです。
伸びるだけじゃなく戻りが良いかが重要
ストレッチ性の高さを誇りながら、キックバックに優れることからシワになりにくいのがチルコロ1901の魅力。楽ちんジャケット初期のペラペラ感などなく、ゆえにショルダーラインやラペルが美しく見えます。
干場編集長のアドバイス①「ニット」
ジャケットの進化と共にインナーもアップデート
よりジャケット然とした表情が求められる昨今の楽ちんジャケット。ならば、インナーもそれに合わせてより品のあるものを。カットソーからハイゲージニットに変えるだけで、それを実現できます。
干場編集長のアドバイス②「時計」
腕時計は引き続きスポーツ系もOKです
腕時計においても、すっかりカジュアルなタイプが浸透したビジネススタイル。今回はマットブラックのベゼルを採用したダイバーズウォッチをチョイスし、ラバーベルトとでスポーティに。
干場編集長のアドバイス③「シューズ」
今後のビジカジにおける足元選びの主軸に
この春の大本命であるスエードスリッポン。リゾートシューズとしても知られていますが、とはいえスニーカーよりも洗練さと上品さがあるので、これからのビジカジスタイルで定番となる予感。
MANZONI24 ／ マンゾーニ24
清潔感抜群のさわやかカラーなのに楽ちん
13万2000円／マンゾーニ24（ストラスブルゴ カスタマーセンター）
コットン素材をヘリンボーン織りしたこちら。さわやかなライトブルーも相まって、一見して楽ちんジャケットとは思わせません。それでいて、アンライニング仕様もしかり、着心地は実に軽やか。品の良さを存分に楽しめながら、快適さも両立してくれます。
CIRCOLO 1901 ／ チルコロ 1901
クラス感のある天然の風合いで洒落感UP
7万1500円／チルコロ 1901(トヨダトレーディング プレスルーム)
コーディネートのバリエがグッと広がるベージュカラー。素材はコットンにストレッチ素材のポリウレタンを5%ブレンドしたもので、ここらしいストレッチの効いた快適な着心地に。それでいてサラリとした生地感で、あくまで天然素材の風合いを強調してくれます。
BEAMS F ／ ビームス F
ジャカードならではの上質さが魅力
5万2800円／ビームス F（ビームス 六本木ヒルズ店）
日本を代表するファクトリー・リングヂャケットが製作した、ビームスFのオリジナル。日本人の体型にフィットするパターンと共に、ストレッチ性のあるジャカード生地が軽快な着心地に。とはいえ、素材はポリエステルとウールをブレンドしたものでジャカードならではの上質さも兼備します。
MOVB ／ モーヴ
オフィスではもちろん出張でも強い味方に
6万500円／モーヴ
コットンを主軸にした生地は、ストレッチ性抜群。裏地には通気性の高いメッシュ素材を採用し、もはやスポーツウェアと同等と言えるほどの軽快さを楽しめます。一方でAMFステッチといったテーラード視点のこだわりも注入。まさに楽ちんジャケットの最前線な1着です。
K-3B ／ ケー スリー ビー
この軽さと伸び感は、一度着るとやめられません
4万6200円／K-3B
素材はナイロンとストレッチ素材のポリウレタン。ポリウレタンの比率が16%と、スポーツウェア並みのストレッチ性を備えます。1枚仕立てとあって軽さも抜群ですが、仮撚加工という繊維に膨らみを与える特殊加工を施しウールのようなマットな質感なのでビジネスでも十分に活躍してくれます。
Photo：Naoto Otsubo
Styling：Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up：Megumi Ochi
Model : Noah Ishikura
Text：Masafumi Yasuoka
Direction：Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
菅原靴店 019-651-4969
ストラスブルゴ カスタマーセンター 0120-383-563
トヨダトレーディング プレスルーム 03-5350-5567
ビームス 六本木ヒルズ 03-5775-1623
モーヴ 03-3470-2200
K-3B 076-208-3180
クロスクローゼット 03-5770-5274
第一ニットマーケティング 0258-66-6676
