「友人同士で、たまにお嫁さんの話題になるんです。三男嫁に頭を抱えていると話すと、本当に苦労している、そんなヤバい人いるの?と驚かれます(笑)友人たちのお嫁さんはしっかりしていて、いい距離感を保てているようで羨ましいです……。うちは男三人、お嫁さんのタイプも全く違うのでこっちが仲裁に入って、毎回ヒヤヒヤです」
メンタルが不安定で困ったちゃんな三男嫁、口を開けば文句しか言わない姑と過ごしストレスを抱えている喜美子さんだが、一番の捌け口は自身の姉だと話す。
「正直、孫の面倒をみるのはかわいいけど疲れますよ。私たちもいつまでも元気じゃないし歳なのでね。姑に関してはこの人はこういう人、死んでも治らないと思いながら接していますけど、さすがの私でもストレスが爆発しそうなときはありますよ。
そんなときは実の姉へ電話して1時間ほどバーッと話を聞いてもらうとスッキリするんですよね。『何も言わないで良いから、とりあえず話だけ聞いて!』と言って聞いてもらっています。息子をもつ親の、嫁さんとの関係性ってこれが当たり前なのでしょうか。離婚しないだけいいのでしょうが、正直、三男嫁に振り回されるのは疲れてます。家族なので付き合っていくしかないですけどね」
危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は言う。
「姑は、息子夫婦のつなぎ役、クッション役でもありますよね。今回の山田さんを例に、結婚生活を維持させたいと願う姑側の気持ちもよくわかります。孫の世話疲れが負担に感じている場合、本気で断らないと甘え続けられてしまうでしょう。
断るのは勇気がいりますが、自身が疲れてしまうなら角が立とうともキッパリ断ることが必要。使用人扱いされているなと感じるなら自分の負担になりすぎない程度にサポートする、見守る。私たちはここまではできないと線引きをつくって伝えるのが大切です」
本来、子どもは親が育てるべきだが、自分の息子が困っているなら仕方ないといった理由で引き受けてしまうのが親心なのだろう。
他人の性格は変えることができないと悟り、相手への対応を変えるしか方法はないのか。
嫁姑トラブルが起こっても最善を尽くし、状況を受け入れようとすることが長期に渡りうまくやっていく秘訣なのだろう。
取材/文 錦城和佳