「正直、女は都合のいい時だけ平等とか言って、自分が避けたいことになると男に頼ろうとするじゃん、それが凄くいや。息子にもそんな女に将来利用されたくない、と言うんです」
その不公平感をなくすには、小さい頃からの教育しかないとママ友は語った。
「だったら、家事はほぼ自分でやりたいという私は不平等論者。私のこと、全否定ってことだよ?とはっきり言ったんです。
すると、そう取られても仕方がない、とあっちが言うので、そこで決裂しました。そこまで頑なな人とつき合えないと思って、それ以来私生活では会っていません」
配偶者控除の見直しも現実味を帯び、「主婦」「専業主婦」という肩書きを名乗りづらい世の中になりそうで不安だというさやかさん。好きな人のために毎日手料理を作りたい、などとうっかり言えなくなるのではないかと思う、と語った。
長い時間をかけてしみついた日本人の性への認識。差別には反対だが、何でもかんでも全てを折半したいわけでもない、という女性がいるのもまた現実といえる。そんな中で広く納得感を持ち得る「平等」とは何なのか、考えれば考えるほど難しいテーマと言わざるを得ない。
取材/文 中小林亜紀
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