【後編】「受験票をなくして受験失敗」絶望する生徒のモンスターペアレントがとった「理解不能な」行動とは？

「だから私は、共通テストの受験票を取り扱う時期になるととても怖いのです。過剰に緊張をするし、気を張り続ける日々が続く。

あのとき私は、受験というものがいかに生徒やその保護者を狂わせるのかということを実感しました。真実がどうだったのかは今も分かりません。

もしかしたら本当に、私の隣の席にいた先生が何らかの手違いでなくされたのかもしれないし、生徒が実は自分自身でなくしたのに、先生のせいにしたのかもしれない。

でも、一つだけ言えるのは、受験に失敗した生徒やその保護者は、失敗の理由を本人ではなく他者の何かの中に無理にでも見つけようとするということです。

あの後いろいろ調べてみましたけど、再発行した受験票を使って、受験を成功させている子も世の中には存在していますから、あの時のあの生徒の受験失敗は、確実に受験票紛失のせいじゃありません。