靴下は必ず履くべき。そのあまりにシンプルな理由。
毎日酷暑続きの日本列島。しかし、ファッションまでだらけてしまうと、紳士としてはなんとももったいない限りですよね。そんな悩めるオジサンたちに、愛のある「喝」を届けるのが、日本紳士服業界の重鎮、ファッションディレクター赤峰幸生(78)。
今回は31歳のショウヘイさんからの質問にお答えします。
Q. 素足に革靴を履くのはアリですか?
スウェードのスリッポンやキャンバススニーカーの素足履きに、少し抵抗感を感じながらも挑戦してみようか悩んでいるショウヘイさん。
こちらのお悩み相談に赤峰氏は
A. 素足履きはNGです。
という厳しい一言でバッサリ。一体なぜでしょうか。
「昨今、革靴の素足履きが流行っているようにも見受けられます。しかし過去の資料を豊富に所有するクラシックの巨匠・赤峰氏によると、このような流行は1900年代の海外では全く起きていませんでした。
つまり、通常靴下と一緒に履く靴の素足履きは、現代の間違ったオシャレだと言うのです。革靴の素足履きを当たり前だと思っていた方々からしてみれば、目から鱗の事実かもしれません。
それでも、例外はあるとのこと。革靴を素足で履いてもおかしくない場所それは……。
ズバリ、リゾート地。
海辺や山やキャンプにリゾートで訪れた時、素足履きはファッションとして認められるとのこと。赤峰氏が言いたいのは、「TPOをわきまえたファッションをしよう」ということです。
サンダル以外で素足履きがしたいのならば、リゾート地に行けばいいのではないでしょうか。リゾートでする格好をわざわざ街中でする必要はありません」
また、赤峰氏は、靴下もファッションの一部と主張します。
「スラックスから見える靴下の色、デニムから見える靴下の色にまで、気を配るべきです。あえて地味な存在である靴下に挿し色を持ってくるなどすれば、コーディネートの幅がグッと広がります。一方で、素足ばきは不衛生であるばかりか、見た目もよろしいとは言えません。他人様の家に上がる時も気が引けるものなので、やはり紳士の装いとしては言語道断だと言わざるを得ませんね」
今回は厳しめの評価になったように思えますが、ショウヘイさんの全体のファッションに関しては非常に高評価。色合わせは抜群、だからこそそれに合う靴下を履いてほしいとの意見でした。
日本の服飾業界の重鎮として活躍している、ファッションアドバイザー・赤峰幸生氏。御年77歳でInstagramのフォロワーは4万人超、服飾のみならず、アートや歴史の分野にまで及ぶ博覧強記で、老若男女を問わずたくさんの方々に支持されています。
そんな赤峰氏の動画シリーズ「ユキちゃんのひとりごと」では、ファッションに悩める視聴者様のコメントにお答えしています。ぜひスタイリングの参考にしてみてはいかがでしょうか。