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【後編】「お客様のために働きたい」万引きやセクハラを繰り返す中年コンビニ店員の末路

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「シフトには大きな穴が出来ましたが、幸いにもすぐに代わりの人が見つかりました。コンビニって変な人が多いから、こう言う問題が結構起きてどんどん人が入れ替わっていくんですよ。次はちゃんとした人だといいんですけど…」

それから3ヶ月後、石黒さんが両親とともにお店に謝罪をしに来た。
桜井さんはもう会いたくないと伝えていたが、両親がどうしてもと言うので連れてきたそうだ。

「もっぱら謝罪をしていたのはご両親の方で、石黒さんは何も言わず後ろの方で縮こまっていました。どうやら今回の件で相当こたえていたみたいです。私も終わったことなので大丈夫です、と伝えましたが、本人は最後まで何も言わず……反省しているのなら、何かしら本人の口から謝罪の言葉が欲しかったですが、もうどうでもいいですね」

うなだれた背中を見せながら、石黒さんは去っていったという。幸い代わりの人は真面目な人で、お店もうまく回っているようだ。桜井さんも今回の件はすっかり忘れて、前を向いているようだった。

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏が言う。

「少子高齢化でどの業界も深刻な人材難に見舞われています。とくに24時間営業のコンビニは、人材の確保が最重要課題と言っても過言ではありません。必然的に『来るもの拒まず』式の採用となり、シフトに多く入れる人を優先的に雇用することになります。この傾向を止める歯止めは、今のところありません」

現代社会の鑑と言われるコンビニは、いまの日本の病状を映し出しているのかもしれない。

ライター 鮫島祐樹

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