高校卒業や大学入学に必要なことも、プリントやメモ書き、振込用紙などをダイニングテーブルに置くことで伝達していたのだという。父親はその態度に激怒し、大学まで行かせてもらうのに筆談で頼み事するとは何ごとだ、と怒鳴りつけ、胸ぐらをつかまれた日もあった。それでも黙っていると、頬を打たれたという。
「まあ、言いたいことはわかります。でも私は、あんたらのせいで半年前の自分にはもう戻れないんだぞって思ってました。結局は自分のせいなんですが、親のあれを見た日、転がり落ちるように性を覚えたことを恨みに思ってたんです。正直、いずれするようになるにしても、まだ嫌でしたよ。彼氏のあんなケダモノみたいな姿も見たくなかったし、1日に何回もとか…苦痛でした。もっとほかのことがしたかった。それに、ケダモノめ、と思いつつ、嫌われたくないからと媚びてしまう自分はもっと嫌でした」
その後、大学生になった優香はそれなりに学生生活を満喫したが、親との不仲に変化はなかった。ただ、彼女の恋愛には、ある傾向が顕著になったのだという。年上男性にしか惹かれなくなったのだ。
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